サンタ・バーバラのサンディ(Sandhi)、ドメーヌ・ド・ラ・コート(Domaine de la Cote)、オレゴンのイヴニング・ランド(Evening Land)でワイン作りをするラジャ・パーとサシ・ムーアマンが行っている醸造技術についての記事がWine Business Monthlyに載っていました(Winemakers use Pied de Cuve instead of Sulfur | Hawk Wakawaka Wine Reviews、リンク先は途中まで。Wine Businessのサイトからユーザー登録(無料)すれば、PDFやHTMLで記事が読めます)。

これらのワイナリーでは亜硫酸(二酸化窒素)をボトル詰めのときにしか加えていないとのこと。また、酵母は自然のものしか使っていません。

と書くのは簡単ですが、実際には醸造中に亜硫酸を使わないと、腐敗菌が入ってしまう恐れなどが非常に高くなってしまうので、かなりリスクが高まります。

そういった欠点のあるワインを作らないようにするため、彼等は「Pied de Cuve」と呼ばれるものを使っているそうです。これはブドウの一部を先に収穫して、畑で発酵させ、それを培養しておくというもの。従来からの自然酵母による発酵と、培養酵母を使った発酵の折衷的な方法と言えばいいのでしょうか。これによって自然な酵母を増やしておけるので、腐敗の恐れが少なく発酵・醸造できるようになるそうです。結果として、ワインの複雑味が増しておいしくなったそうです。

また、それだけでなくVA(ボラタイル・アシッド、揮発酸)のレベルも下がるとのこと。

自然派なワイン作りは、言うは易く行うは難しの典型例だと思いますが、このようなテクニックを使うことで、美味しい自然派が増えるのはいいですね(個人的には自然派という言葉には特別なありがたみを感じない方ですが)。