Emeritus(エメリタス)の創設者はBrice Jones(ブライス・ジョーンズ)。1973年にSonoma-Cutrer(ソノマ・カトラー)を作った人です。Sonoma-Cutrerは「Focus on Chardonnay」という標語を掲げているほどシャルドネに力を入れているワイナリ。現在は、ごくわずかながらピノ・ノワールも作っていますが、ほぼシャルドネ専業ワイナリと言っても過言ではありません。全米のレストランの投票では常にトップクラス入りを果たすシャルドネの名門です。
Brice Jonesは、そのSonoma-Cutrerを1999年に売却。同年Sebastopolのリンゴ畑を購入して新しい畑作りを始めました。新たに取り組むのはピノ・ノワール。Hallberg Ranchという、このRussian River Valleyの畑と、そこから10マイルほど海に近いところにあり、1000フィート近くの標高と30%の斜度という極端な環境にあるSonoma CoastのWilliam Wesleyという2つの畑からピノ・ノワールだけを作っています。
2005年の最初のヴィンテージでいきなりWilliam WesleyがWine Spectator誌において93点を獲得。「今熱いピノ・ノワール」12種に選ばれました。
ワインメーカーはDavid Bruceなどでワインを作っていたDon Blackbornという人でしたが、2009年に逝去。現在は弟子のNicolas Cantacuzeneがワインメーカーになっています。
EmeritusのEの文字を大胆にあしらったボトルデザインは横線を強調したモダンなもの。とても印象的です。
日本にはスポットで輸入されたことはありますが、決まった代理店はないようです。