Foppiano(フォッピアーノ)は頑固なワイナリです。2012年に101歳で亡くなったLouis J. FoppianoはWine Specator誌の「ソノマの1匹おおかみ」の特集に取り上げられた人。ピノ・ノワールが一世を風靡する中、Foppianoは一途にプチ・シラーを作り続けています。
ワイナリの創設は1896年。それ以来Foppiano家による家族経営が続いています。ソノマではGundlach Bundschu(ガンロック・バンシュー)、Kunde(カンデ)と並んで100年以上歴史がある家族経営のワイナリです。当初は主に北カリフォルニアにバルク・ワインを売っていました。1919年~1933年の禁酒法の時代には家庭用のワイン作りキット(家庭で750リットル以内の“酔わない程度の”ワインを作ることは禁止されていなかった)を販売して乗り切りました。禁酒法が開けて1937年には、ワイナリ名のボトル詰めワインを販売開始、1941年にはWine Institute of Californiaの設立に寄与するなど、ワイン業界をリードするようになっていきました。
1967年には初めてプチ・シラーをヴァラエタル・ワインとして作り、1980年代にはプチ・シラーの雄として知られるようになりました。2002年にはプチ・シラーの業界イベントとして今も続くP.S. I love you(名称はビートルズの曲名とプチ・シラーとをかけたもの)の第1回の開催地になりました。
現在はプチ・シラーのほか、自社畑からシャルドネ、ソヴィニョン・ブラン、ピノ・ノワール、およびロゼを作っています。このワイナリの代名詞的存在がプチ・シラーであることは変わりありません。