Dry Creek Vineyardの創設は1972年。禁酒法が明けて以降、Dry Creek Valleyでは最初に作られたワイナリでした。創設者はDavid Stare(デイヴィッド・ステア)という人。マサチューセッツ工科大学出身というのはワイナリ・オーナーとしては異例です。大学を出た後、カリフォルニアに来て数年鉄道会社で働きながらUC Davisでワイン作りを勉強。ワインを使命と考え、ワイナリを始めようとしたのでした。
デイヴィッドの模範となったのはフランスのロワール・ヴァレー。彼の地で作られるソヴィニョン・ブランを作りたいと考えて、カリフォルニアのいろいろな土地を周り、最終的に見つけたのがDry Creek Valleyでした。当時はDry Creekでソヴィニョン・ブランを作っているところはなく、周囲には反対されたものの初心を貫徹。Dry Creekにおけるソヴィニョン・ブランの嚆矢(こうし)となりました。
その後も、Dry Creek ValleyのAVA登録に尽力し、ラベルにそれを記した最初のワイナリにもなりました。「Old Vines」と名付けたジンファンデルを始めたり、などさまざまなことで地域をリードするワイナリとなっています。
現在は娘のKim Stare Wallaceが社長となっており、娘婿のDon Wallaceと2人でワイナリを切り盛りしています。
ワインは、当初から作っているソヴィニョン・ブランのFume Blancのほか、やはりロワール・ヴァレーにインスパイアされたシュナン・ブラン、古木を使ったジンファンデルなどが中心。カベルネ系のブレンドものも高く評価されています。
ワイナリのテイスティング・ルームは、地域でも人気が高いところの1つ。観光に力を入れているワイナリでもあります。