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Date: 2007/1227 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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シー・スモークの人気を決定付けたと言える2003年のTen。Wine Advocate誌が96点を付けています。ひょんな経緯で我が家にあったこのワイン,池尻大橋のイタリアンに持ち込んで飲みました。

飲む1時間ほど前に抜栓してもらいました。色はかなり濃い目。若干紫が感じられるほどです。ですがにごった感じはなく,透明感もきちんとあります。香りはかなり深いフルーツ。リコリスやスパイスも感じられます。

味はなんというのでしょう。

おいしいです。ボキャ貧ですが,うえはらさんのコメントがよく分かりました。で,やっぱりBotellaなどと比べると深みがあります。リリース直後はそれがかえって重さになってしまいがちですが,リリース2年を過ぎて,旨みに変わってきている感じがします。飲み終わるのがもったいないワインでした。

Date: 2007/1226 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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やっぱりこの日ばかりは泡でしょうということで,アイアン・ホースのウエディング・キュベ2002を飲みました。

シャンパーニュとスパークリング・ワインについて語るほど詳しくないですが,シャンパーニュの高いのは独特のイースト香?がありますよね。米国のスパークリングではこれまでそれを感じたことはほとんどありません。シャンパーニュが好きな人にとっては「あの香りがないとね」と思うのでしょうが,決して誰もが喜ぶ香りではないと思います。堀賢一さんが言うところの「後天的」な香りに属するのではないでしょうか。シャンパーニュを飲みなれない人にはカリフォルニアの方が飲みやすいかもしれません。

さて,ちょっと脱線しましたが,アイアン・ホースのウェディング・キュベはカリフォルニアではBlanc de Noirsと呼ばれることが多い,ピノ・ノワールを主体としたスパークリング・ワイン。シャルドネをベースにしたBlanc de Blancsよりもややこくがあり,薄いピンク色がかかっていて,幅広い食事に合わせやすいのが特徴です。

また,アイアン・ホースは今年ランダムハウスで「American Icon」の一つとして選ばれるなど,定評があるワイナリです。日本人の旅行者にも人気が高く,かつては本も出ていました。



もう何回飲んだか分からないこのワインですが,今回も期待を裏切らないおいしさでした。はつらつとした泡でスモークが効いたサーモンによく合いました。

すいすい飲めてしまい,気付いたらボトル2/3くらい飲んでいたようです。食後はダウンしてしまいました(^^;)。



今はウェディング・キュベ見つからないようです。ブラン・ド・ブランは前述のようにChardonnay 100%。洗練・エレガントさが特徴です。Russian Cuveeはリーガン・ゴルバチョフ対談のために作られたという歴史的なキュベ。ピノ65%,Chardonnay35%。ドサージュに普通より大目の糖分を入れているとのことですが,決して「甘い」ワインではありません。Wine Advocateで90点ついています。「The lively, richly fruity 2000 Russian Cuvee is slightly lighter than the Wedding Cuvees. It is a rich, long, impressive, well-made sparkler.」とのことです。
Date: 2007/1219 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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自分にしては珍しく,ワインショップでふと手にとって買ったワイン。北カリフォルニア特にシリコンバレー周辺に住んでいる人にとってはGilroyというのは多分馴染み深い名前のはず。アウトレット・センターとして多くの買い物客を引き付けるのと同時に,全米随一のニンニクの産地であり,付近はニンニクの香りが漂います。
Clos du Gilroy
その名前に惹かれたのもありますが,意外に思ったのがそのラベル。マルセル・プルーストです。なぜギルロイ,なぜプルーストというのが購入の動機。

このワイン,Gilroyから50kmくらい南のSoledadあたりで取れたGrenacheを使っているということ。ニンニク料理に合うワインとして,産地も近いものを選んだようです(実はGilroyに一番近いのはCaleraではないかとも思うのですが)。

ワインは赤系の果実が強く,明るく軽い感じ。タンニンも少なめですが,胡椒などのスパイシーさが軽くなりすぎるのを防いでいます。確かに軽めのニンニク料理には合いそう。シリアスなワインではありませんが,食事と合わせるには割とよかったです。

結局なんでプルーストなのかは分からなかったのですが,プルーストと言えば「失われた時を求めて」。実はこの作品には結構思い入れがあったりするのですが,それはまた別の話なのでここでは深入りしません。この作品,タイトルにあるように時間が最大のテーマですが,一方でコンブレやバルベックといった土地も重要な役割を持っています。おそらくそれにワインのテロワールを重ねたのではないかと思います。

1700円という値段は若干高いかな? でもまた買うかもしれません。
Date: 2007/1212 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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先日のアンケートに「このサイトにどういう情報を期待していますか?」という質問があったのですが,意外にも「カリフォルニアワインのニュース」に続く第2位は「飲んだワインの感想」でした。もうずいぶんと「ワインを飲まないワインサイト」として定着したかと思い(爆),テイスティング・ノートはほとんど書いていなかったのですが,これからはもう少しまめに書くようにしたいと思います。

あと本題に入る前に余談ばかりですが,アンケートの結果紹介はもうしばらくお待ちください。グラフをどうしようかなあと悩んでいたところ,いいタイミングでGoogle Chart APIが発表されたので,これを使いたいのですが,まだ日本語がちゃんと通らないようです。すぐに通るようになるのではないかと思うので,そうしたら簡単にグラフが作れるので結果紹介も楽にできます。

さて,本題ですがAugust WestのChardonnay Rosella's Vineyard 2005です。August WestはFreemanのワインメーカーでもあるEd Kurtzman氏がRosella'sやGary'sのオーナーであるGary Franscioni氏,ソノマのGraham Family VineyardのオーナーであるHoward Graham氏と共同で作ったワイナリです。Chardonnayはこの2005年が最初のもの。なんと生産量は68ケースです。800本強しか作られていないワインということ。

いや,そんなに少ないとは,今の今まで知りませんでした。ちょっともったいないことをしたかと呆然(^^;)。でもCellarTrackerみたらレビューが11もあるんですよ。いかにこのサイトがある一部のワインに強いか再確認しました。

色はややゴールドがかかった薄めの黄色。香りはレモンと花。トロピカルな感じではなく春の花といった感じ。味わいもやや酸が強めでレモンやライムのような,引き締まった感じ。そこはかとなく樽のニュアンスがいい具合に入っています。時間が経って温度が上がってくると,少し酸が弱まり華やかさが増します。これはすばらしい。自分が今飲みたかったChardonnayそのものと言ってもいいくらい。

二日目三日目も味わいは変わりませんでした。多少華やかさが増したかなといった程度。落ちる部分は全くありません。

★★★★☆

この貴重なワインを生み出してくれたことに感謝!

August West Chardonnay