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Date: 2008/0131 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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最近,1500円台とお安くなっているカレラのシャルドネ・セントラル・コーストを飲んでみました。

Mt. HarlanのAVA名が入ったワインと異なり,Central Coastのワインはほとんどが購入したブドウで作られています。裏ラベルに畑の名前も書いてありましたが,Santa Clara Countyの畑が半分近くというのがちょっと意外でした。Caleraの自社畑ブドウは1%だけ入っています。

まずびっくりしたのはキャップを取るときです。金属のキャップシールを切り取ると,その下から出てきたのはガラス栓。確かにガラス栓に変えたというのは聞いていましたが,実際に見ると結構驚きます。そして,ちょっと開けにくいです。栓がボトルと同じ太さなのですべりやすくて…ちょっとでも太く作ってくれると随分開けやすくなると思うのですが。

肝心のワインですが,色はやや濃い目。香りは割とストレートなトロピカル系。口に含むとハチミツを強く感じます。しかし決して甘いワインではなくきちんと引き締まった印象。おいしいです。締まるべきところは締まり,出るべきところは出たワイン。やや単調なのは否めませんが,この価格帯でそこまで期待するのは無理でしょう。

二日目はやや味がぼやけた感じ。三日目はそのまま落ちていくのかと思ったら,また意外にも香りがカムバックしてきていました。実は二日目だけは普段赤ワインに使っている大ぶりのグラス(リーデルVinumのCabernet用,昨年Pinot用を割ってしまったので今はこれしかないんです(T_T))を使ったのですが,そのせいもあるかもしれません。また,室内の涼しいところ(気温10度くらい?)においていたのですが,もうちょっと冷やした方が楽しめたかもしれません。

いずれにしても,値段を考えたら十二分に楽しめるワインでした。お勧めです。
Date: 2008/0123 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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このところ,安旨ワインというと必ず名前が出てくるワインの一つがCycles Gladiator。Rex-Goliath(レックス・ゴライアス)で一世を風靡した(同ブランドはConstellation Brandsに売却)Hahn Estateが始めたブランドです。SFクロニクルでも取り上げられたことは以前記事に書きました

最近,カベルネはあまり飲まないのですが,たまにはと思って買ってみました。

色は深いガーネット。ただ,向こう側が見えないような濃い色ではなくクリアです。香りはスミレなど意外に華やか。カベルネによくある濃いインクのニュアンスはかなり控えめです。味わいもバランスのよさが目立ちます。ミディアム・ボディで飲みやすいワインです。これだったらリピートしてもいいです。

二日目は香りが落ちて,味わいは甘みが前面に出てきていました。まずくはないですが,1日目よりはちょっと苦手な感じ。三日目はボディのふくらみが落ちて,味わいが全般に平板になってしまいました。ただ,このワイン,飲んでいるうちに結構ニュアンスが変わってきます。三日目も最後の方はよくなっていました。ただ,全体的に見たらできたら1日,長くても二日で飲んでしまった方がいいワインだと思います。

なお,SFクロニクルの記事では次のようなエピソードも披露されています(太字引用者)。

These are not charity picks. I like these wines. Recently, after tasting a couple dozen bargain reds in the morning, I had roast lamb for dinner. I opened two Pinot Noirs that cost more than $125 combined. After a few sips of each, I went into the kitchen for the best two bargain wines from that day (Hangtown Red and Cycles Gladiator Cabernet Sauvignon, see accompanying list) and drank those the rest of the night - they were just better.

合わせて125ドル以上するピノがその後どうなったのか気になりますが,とても飲みやすく,いいワインだと思います。

Date: 2008/0115 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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今年最初に飲んだワインは誕生日に開けたRoarでした。Roarについて一応説明しておきましょう。MontereyのSanta Lucia Highlands地域を90年代末に一躍有名したのがPisoniの畑。この畑のオーナーGary Pisoniの親友であり「もう一人のGary」とも呼ばれるGary Franscioniが持つのがGary Pisoniと共同所有するのが二人の名を付けたGarys',またGary Franscioni夫妻の畑が奥さんの名を付けたRosella's。Garys'の方はPisoniと同じく「La Tacheか」と言われる“スーツケース・クローン”(海外から荷物にまぎれて不法に持ち込む枝のこと)を植えており,Rosella'sの方はDijonクローンを中心にいくつかの種類を植えていると言われています。このFranscioni夫妻のワイナリがRoarです。

表ラベル  裏ラベル

Roarの名のいわれは上の裏ラベルを参照してください。吹き付ける風と,畑を二分する川の流れの音を「咆哮」に見立てたようです(ラベルにライオンの紋章が付いているのが分かるでしょう)。

さて,2001年から始めたこのワイナリ。今回飲んだ2002は2回目のヴィンテージということになります。Wine Spectatorで91点,PinotReportで93点などの評価を得ています。

色はピノにしてはやや濃い目ですが,最近のピノに比べればまだ少し明るい感じがします。香りはスミレ,イチゴなどを感じます。口に含むと意外にしっかりしたタンニンやスパイスを感じます。甘みは弱く,ひきしまった印象。Rosella'sにしては果実味は弱い方かもしれません。いいワインですが,これはもっとリリースに近い時期に飲んだ方がよかったかも。

ちなみに二日目,三日目とだんだんおいしくなっていきました。特に最後のちょっと澱が混じったような部分は果実味もしっかりしており,おいしかったです。

売り切れていますが参考までにリンクを置いておきます。購入時にはこんなに出していません。
Date: 2008/0103 Category: テイスティング・ノート
Posted by: Andy
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ワインブログとして著名なVinographyが酒のレビューに力入れていたり,Wine Library TVで酒が取り上げられたり,日本酒も注目度が高まっています。

個人的には日本酒を飲むのは正月くらいで,テイスティング・ノートを書けるほど,分からないのですが,一応飲んだ報告として挙げておきます。

成城石井で出羽桜の日本酒を3種試飲していたので,そこから選択。選んだ理由は「燗」でもいけるから。正月は雰囲気的にとっくりで「燗」をして飲むことが多いので,あまりさらさらしたものより,味わいがしっかりしたものの方が好みです。あまり個性は強くないような気がしましたが,そこそこ旨みもあり,おいしくいただけました。



ちなみに大晦日は近所の蕎麦屋で年越しそばを食べ,「黒牛」というのを飲みました。これは冷やでしたが,甘すぎず,なかなかよかったです。