グレッグ・ブリュワーのインタビューを2回にわたって掲載しましたが、それ以外に、シャトー・イガイタカハのワインを試飲してきました。その感想を書いておきます。

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漢字ワインは今回、2013年と2014年、2ヴィンテージ試飲しました。プチバーティカルにもなっているので、ワインごとの個性がより感じられた気がします。

白ではフラグシップの「侍」はさすがの美味しさ。優等生的な味わいで2013年も2014年もどちらもいいできでした。「波紋」は親しみやすい味わいで、「侍」を少しカジュアルにした感じ。2013年も2014年もいいヴィンテージなので、「侍」にかなり近づいている感がありました。コストパフォーマンスで言えばこれが一番かな。

2014年が最後のヴィンテージとなる「花偲」。ステンレスタンクを使ったワインで、ダイアトム復活によって、漢字ワインからはなくなります。樽を使っていないので、非常に酸が強くひきしまった味わい。2014年の方が2013年よりボリュームがあって、おいしく感じられました。

「美夜」は極めて個性的。うちに秘めたパワーを感じます。熟成したらものすごいワインになりそうです。ワインライフの菅原さんは「デカンタして飲むとすごく美味しい」とおっしゃっていました。侍のような優等生的味わいではないので、飲み時や飲み方を選びそうですが、上手に引き出せばこれが一番ではないかとさえ思いました。2013も2014もどちらもすごいワインです。

ピノ・ノワールではフラグシップの「園」がやはり、どこから見てもいいワイン。華やかで複雑さも十分。「鼓動」は酸が少なめで少しダークな味わい。メルヴィルなどのサンタ・リタ・ヒルズの力強いピノ・ノワールに近いものを感じました。グレッグによると、これは完全に除梗しているので、他のワイナリーの味に似ているのかも、とのこと。2014年の「鼓動」は特にパワフルで、面白いワインでした。逆に「風音」は酸が強くライトな味わい。「薄旨」系のピノが好きな人は「風音」が合うでしょう。3種類どれも個性がはっきり分かれたワインでした。

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漢字ワイン以外の家紋シリーズも試飲しました。

ニュージーランドで作るスパークリング「閃」はクリーミーで美味しい泡。意外(といっては失礼ですが)においしかったのが「ジ ウ ヴィオニエ」。白桃のような味わいで、カリフォルニアのヴィオニエとしてはかなりいいワインだと思います。

「カケル グルナッシュ」はピノ・ノワールかと思うようなデリケートな味わいで面白いワイン。「タイガー ジョー シラー」はスパイシーで、リーンなシラー。ボリュームがありすぎるシラーは苦手という人に飲んで欲しいワインです。「ジ ユン ロゼ」はさわやかな味わいで初夏に合いそうなワインでした。