漫画「神の雫」で遠峰一青が「私を含め著名な評論家が高く評価すればそこに投資価値を見出した投資家が値段を釣り上げる動きをみせる」とカリフォルニアのカルトワインを批判しましたが,実際に巨額な投資が動いているのはボルドーです。本書は,プリムールのシステムとネゴシアンを中心にボルドーにおいてどのように投資が行われ,値段が変わっていっているのかをジャーナリスティックに分析しています。

本書を読むと,現在のボルドーは2面性を持っていることが分かります。例えばラトゥール社長のフレデリック・アンジェラとコスのジャン・ギョーム・プラッツを評して「彼らは二つの顔を持っている。情熱的なワイン愛好家としたたかなビジネスマンと。ワイン冬季の風潮を憂慮する一方,市場の需要が強まれば,容赦なくワインの価格を上げる」と書いています。同じようなことは多かれ少なかれボルドーのすべてに当てはまるような気がします。

本ブログの読者でボルドーを愛好する人は少ないかもしれませんが,ボルドーを好きかどうかにかかわらず,現在の世界のワイン・シーンを理解するためにはいい本だと思います。僕も久しぶりにボルドーのワインを飲んでみたくなりました。



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