ワイン・サーチャーが、オークション・ハウス「アッカー・メラル&コンディット」が偽造疑惑のあるロマネ・コンティをオークションのリストから外した話をレポートしています(DRC Withdrawn from Auction After Protest)。
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(写真はアッカー・メラルにおけるもの)

このワインは1924年のロマネ・コンティとしてオークションにかけられる予定だったもの。しかし、ラベルが手書きのものであることや、ボトルが19世紀に使われていたが1920年代にはもう使われていなかった、表面にしわのあるタイプであることから、カリフォルニアの弁護士がリストからはずすよう再三依頼し、結局おろされたとのことです。

ただ、疑惑はまだあり、このワインを出品していた人は匿名の収集家で、同じオークションにほかにも50に上るロットを出品しています。

ワインの偽造といえば2012年に有罪判決が出たルディ・クルニアワンの事件が有名です(参考:ルディ・クルニアワンの偽造ワイン、未だ600億円分以上が市場に出回る)。参考記事に記したように、いまだにワイン業界はこの事件の後遺症を引きずっています。

アッカー・メラルは2005年のカタログにおいて、ルディ・クルニアワンを絶賛しており「ワインを実際に検証している」コレクターだとしています。また、「何十年もの経験があり」とも記述していますが、クルニアワンは当時28歳であり、そこから既に記述の信頼性は失われています。

ワイン・サーチャーは、同じ出品者による他のロットについてや、同社がどういうチェックをしているのかなど、追加の質問をアッカー・メラルに送りましたが、返事は来ていないとのことです。