ワイングラス
WSETって何? という人は「WSETがワインの最初の資格としてお薦めの理由」からご覧ください。

まず、私はアカデミー・デュ・ヴァンのWSETのクラスに通いました。英語ではなく日本語です。ディプロマを絶対に受けるというのであれば英語で受けた方がいいと思いますが、そうでなければ日本語でいいかと思います。私の場合は、アカデミー・デュ・ヴァンのWSETの先生が知り合いだったので、どうせなら知っている人に教えてもらおうというので選んだのですが。

今はオンラインで受けられる授業もあるようです。ただ、試飲についてはフィードバックが大事なので、オンラインでも対面でも試飲をちゃんと教えてもらうことが大事だと思います。

WSETの試験は試飲と理論に分かれます。理論の方はさらに4択問題と記述問題に分かれます。

試飲についてはまずは回答項目に慣れることと、語彙を覚えること、自分でテイスティング・コメントを書くことをやりました。
覚えるものに関しては理論もそうですが、マルマンの「ルーズリーフミニ」という小さいルーズリーフをカード的に使って表に項目名、裏にその内容を書いていきました。

ワインは普段飲まない欧州のものを中心に週に1~2本を飲んではコメントを書くということをやっていました。
あとは、アルコールや酸、糖分、タンニンの多い少ないを味わい分ける練習を少ししました。
これは、「ワインの試飲能力を簡単に高める方法」で紹介している方法ですが、グラスを5種類用意し、基準となるワインをすべてに注ぎます。それから一つのグラスにはレモン汁、一つのグラスには蒸留酒(なるべく香りのないもの、甲類焼酎やウォッカがベター)、砂糖、紅茶のティーバッグを入れます。元記事にはティスプーンで1杯ずつと書いていますが、もっと少なくてもいいと思います。これで、順番にテイスティングして、感じ方がどう変わるかを覚えるという方法です。例えば酸が多ければ唾液が出てくることを感じ、アルコールが多いと熱っぽく感じるなどを体感します。WSETの試飲のこれらの項目を書く練習になります。

理論の方は基本的には教科書の内容をきちんと理解することが求められるので、教科書を読みながら上記のルーズリーフミニにまとめていくことを最初にしました。特に栽培と醸造はきちんと理解しておくことが大事だと思います。醸造では特殊なもの、例えば甘口ワインの作り方やロゼワインの作り方、マセラシオン・カルボニックなどはきちんと書けるようにまとめました。また、酒精強化とスパークリングは理論で必ず出ますから(試飲では出ません)、これも醸造方法をしっかり覚える必要があります。




前回も書きましたが、上記の本は教科書よりも詳しく醸造のことが記されています。教科書レベルより少し上になるのだと思いますが、読む価値はあります。

次に地域別の勉強です。いくらWSETが覚えることが少ないといっても、多少は覚えないといけないので、自分にとっては最大の難関です。

まず、基本的な地理感覚を身に着けないといけないので、これもルーズリーフミニにかんたんな地図を書いて位置関係や関連する地形などを覚えていきました。

ただ、これだけだと覚えきらないので、Excelの表に国名、地方名、地域や原産地呼称、ワインの種類、ブドウの種類、ワインのスタイル、気候、関連する地形などをまとめていき、地域名とそこで作られる品種などを覚えていきました。
エクセル
特に試験1週間前はこれらを覚えることに専念しました。これで理論の選択問題はだいぶできるようになりました。

勉強のスケジュールですが、当初は10月から2月ころまで教室があり、その後ゴールデンウイークに試験を受ける予定でした。そのため試飲の勉強は主に11月から2月ころにしていました。

その後、コロナで試験が延期になり、勉強も一時中断しました。結局8月16日に試験が決まり、7月の後半くらいから改めて理論の方を中心に勉強しました。とはいえ勉強時間は週末に1~2時間程度です。後は前述のように試験直前の1週間は毎日1時間程度やっていました。

これからWSETを受ける人に少しでもヒントになれば幸いです。もし、もっと知りたいという方がいらっしゃったらSNSなどで声をかけてください。
Andy Matsubara(アンディ松原)@カリフォルニアワインさん (@andyma) / Twitter
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