先日行われたカリフォルニアワインの試飲会で美味しかったワインの一つとして記録しておいたのがシニョレッロ(Signorello)の新作カベルネ・ソーヴィニヨン「S」。

シニョレッロとして作っているワインはナパの自社畑からのエステート・ワインのみ。自社畑はナパの中ではかなり南の方、オーク・ノールをわずかに東にはずれたところにあります。一方、この「S」はセント・ヘレナやハウエル・マウンテンなどナパの他地域のブドウを使って仕上げたもので、高級カベルネらしい凝縮感やしなやかなタンニンを持ちながら、非常にバランスのよい作りになっています。

シニョレッロには、ソノマのアレキサンダー・ヴァレーのカベルネ・ソーヴィニヨンを使った「エッジ(Edge)」やより安価な「トリム(Trim)」もありますが、こちらはより飲みやすい作り。高級感という意味では「S」の方がかなり上手です。ジャンシス・ロビンソンのサイトへのレギュラー寄稿者であるアルダー・ヤローは10点満点で9~9.5としています。

Sは昨秋デビューしたばかりのワインで、最初のヴィンテージが日本にも入ってきています。米国で75ドルが8000円台は円安の今は、現地価格以下。かなりお買い得で魅力的なワインです。シンプルなデザインもおしゃれ。


エッジの新ヴィンテージも入っています。