楽天のワインランキングを見ていたら5位に「Star Lane」という聞きなれないワインが入っているので調べてみました。

このワイン,ピノを中心に作っているDierbergというワイナリが新たに作ったブランド。ディアバーグは日本ではタンタラにシャルドネピノノワールを提供している畑の名前として知られています。

ショップの販売ページの宣伝によると,「オーパス・ワンに、なんと初ヴィンテージで勝ってしまった怪物級のカリフォルニア・ワイン」「『ワイン・エンスージスト』の中でも93点を獲得」といった文句が並んでいます。これについても調べてみました。

オーパス・ワンうんぬんの方は,これに相当するワイン・コンクールが何かは分かりませんでした。なお,ワイナリのページにもそれについての言及はありません。関係ありそうなものでラスベガスで開かれたブラインド・テイスティングの結果がありましたが,これは一般のコンクールではなくStar Laneが主催したものです。なお,ここではHourglass 2004,Caymus 2003,100 Acres 2004,Opus One 2005を交えた5本のブラインドで2位に入ったとあります。後の順位は先に挙げた順番です。

また,Wine Enthusiast誌の方は93点ではなく92点のようです。こちらはワイナリのページに引用がありました。このほかWine&Spirits誌で94点,Stephen Tanzer's International Wine CellarではExcellent & Recommendedと評価されています。Tanzerは「2005 Star Lane Cabernet Sauvignon, Santa Ynez Valley. Ruby-red. Inky cherry and dark berry preserve aromas are complemented by sexy vanillin oak and baking spices. Plush dark fruit flavors verge on liqueur-like, with soft tannins adding gentle grip. Finishes with a good wallop of vanillin oak. As rich and sweet as this is, there's good structure and focus.」と書いています(この方がOpus Oneに勝ったというより箔があるように思うのは僕だけでしょうか)。

このほか,特筆すべきなのはコンサルティング・ワインメーカーとしてDavid Rameyが参加していること。Rameyについては先日紹介しています

最後にワイナリ価格は50ドル。米国での実売で45ドル程度です。税込み5980円は実質的にはほぼ同等と言ってもよく,なかなか安いと思います。

結論としては,宣伝文句に疑問は残るが,品質は悪くなく値段も現地価格に近いと言えそうです。

なお,余談ですがSyrahはArcadian,Bonaccorsiにブドウを提供しています。こちらの方がおいしそうかも。