ナパのヨントヴィルでWines & Vinesによるパッケージング・カンファレンスが開かれました。講演の1つで、マイケル・デイビッド・ワイナリーが自社の急成長の秘密について、ラベルやボトルデザインを中心に語った内容が記事になっています(How Michael David Winery Turbocharged Its Brands)。

参考:マイケル・デイビッド関連の過去記事は
パーカー一押しマイケル・デイビッドのマイナー品種ワイン
ロバート・パーカー、中間号でマイケル・デイビッドを高評価
ワイン・エンシュージアストの年間トップ100発表、2位は驚きの18ドルワイン

まず、ここを有名にした「7デッドリージン」(7 deadly zins)ですが、2002年にわずか700ケース(ヴィンテージは2000年)で始めたものが、2004年にはホット・ブランドに選ばれ、10年間で25万ケースに達しました。

その後、売上は一回横ばいになったものの、リブランディングによって2015年には16%の成長を果たし、今年「インパクト・ホット・ブランド」に選ばれています。なお、ジンファンデルとしては全米で一番売上のあるブランドだとのこと。

7 deadly zins

さて、それ以外にもさまざまなブランドを作りヒットを飛ばした同社ですが、ブランドの認知は進んだものの、ワイナリーとしての認知度が上がっていないという問題に直面します。そこで、2009年にワイナリーのロゴを作り、ワイナリー名もそれまでのMichael and David PhillipsからMichael David Winery(略してMDW)に変更しました。

シャルドネは「7 Heavenly Chards」というブランドで売り込みを図りましたが、うまくいかず、結局はトラディショナルなボトルやラベルの方が好ましいということになり、新たに「マイケル・デイビッド」ブランドを作りました。
Michael David Chardonnay

また、ジンファンデルでは、高級ラインへの拡張を目指し、Gluttony、Lust、Slothというリザーブものを作っています。

これらの名前は7デッドリージンという名称がキリスト教の「七つの大罪」(7 deadly sins)をもじったものであることから、これら大罪の名前を取っています。
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Gluttonyは暴食の意味で、アマドール郡のブドウから、ファットなスタイルのジンファンデルを、Lustは肉欲の意味で、地元ロウダイのブドウで「最もセクシエスト」なワインだとのこと。Slothは怠惰で、ヒッピーのカルチャーが残るメンドシーノのブドウを使ったものです。

また、前述の7デッドリージンのリブランディングでは、ボトルのデザインを、背が高く、肩が張ったものにして、ワイナリーの名前を刻印し、ラベルにワイナリーロゴを加えました。

元記事には他のワインについても書かれていますので、興味ある方はご覧になってください。