ビオディナミ(バイオダイナミクス)というと、ブドウ栽培時の様々な取り決めが知られていますが、ワインを飲む人にとっても無縁ではありません。

ビオディナミでは月の動きに合わせたカレンダーがありますが、その中で実の日や根の日といった日があります。根の日には、根に関する作業をするとよく、実の日は実に関する作業をするといいというのですが、ワインを飲むときは実の日だとよりフルーティに、根の日だとタンニンが強く感じられたりするのだといいます。それが本当かどうかを調べたレポートがありました(Expectation or Sensorial Reality? An Empirical Investigation of the Biodynamic Calendar for Wine Drinkers)。

これは、科学的にきちんとした実験で、ワインのプロを被験者として、ブラインドでテイスティングをし、実の日と根の日で、味わいの評価がどう変わるかを調べています。

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実験の方法や、結果の詳細は元記事できちんと書かれていますが、結論としては根の日でも実の日でも評価は変わりませんでした。違いがあるとしたら、被験者が根の日や実の日だと思い込むことによって生じているとのことです。