カリフォルニアで一番高額なワインは何でしょう? 多くの人は「スクリーミング・イーグル?」と思うでしょうが、実は半分しかあたっていません。ワイン・サーチャーが、同サイトの平均価格を元に、2018年のトップ10を挙げています(California's Most Expensive Wines)。

10位から行きましょう。10位はレヴィ&マクレラン( Levy & McClellan)のカベルネ・ソーヴィニヨン。いきなりちょっと意外な名前から来ました。2念前の440ドルから643ドルへと大幅上昇。2018年6月に100ドル以上上がったとのことですが、何があったのでしょうか。レヴィ&マクレランは2004年がデビューでいきなりその年にワイン・アドヴォケイトで99点を取っています。2013年は100点。直近では2015年が97-99点を取っています。

9位はシュレーダー・セラーズ(Schrader Cellars)のオールド・スパーキー(Old Sparky)。2016年の5位から4位下がりました。価格も2016年の731ドルから655ドルに。これまで7回ワイン・アドヴォケイトで100点を取っているワインですが、2012、2013年と2年100点が続いたあと、98、97点と、このワインにしては「低い」評価が続いたためでしょうか。2016年の4位、2017年の5位から順位もだいぶ落ちました。

8位はスクリーミング・イーグルのセカンド・フライト。平均価格は662ドルで昨年の633ドルから4.6%上がっています。セカンドワインとしては驚きべき価格。昨年の順位は7位。

7位はビル・ハーランの第3のブランド「プロモントリー(Promontory)」。平均価格は676ドル。順位は昨年の6位から一つ落ちました。

6位はスケアクロウ。平均価格は799ドル。昨年の724ドルより1割以上上がっているのに順位は2つ落ちました。

5位はタスク(Tusk)。これも昨年の3位から2つ落ちましたが価格は11.6%上がって969ドル。タスクは、オーナーやワインメーカー(フィリップ・メルカ)の知り合いでないとメーリング・リストに登録できないというラグジュアリー・ブランドのワイン。生産量も250ケースしかありません。タスクについてはまた取り上げたいと思います。

4位はハーラン・エステート。これも順位は2つ落ちました。価格は1026ドル。1年前の894ドルより17.7%も上がっています。

3位はカリフォルニア産ではありますが、ワインではなくウイスキー。これが入ったのが他のワインが順位を下げた理由の一つ。銘柄はセント・ジョージ・スピリッツ35周年記念シングルモルト。平均価格は1415ドル。

2位はスクリーミング・イーグル。価格は3位の倍以上3520ドルで、昨年の3044ドルと比べても10%以上上がっています。昨年は1位でした。

では1位は何かと言うと…
スクリーミング・イーグルのソーヴィニヨン・ブラン。平均価格はなんと6421ドル。実はこのワインは2016年も1位だったのですが、そのときの平均は3706ドル。2年間で73%も上がっています。昨年はリスト外だったのですが、実はそれはワイン・サーチャー側の理由で、リストに入れるワインは最低4ヴィンテージ以上というルールを加えたからだったのでした。それにしても恐ろしい価格。どれだけすごいワインなのだろうと思いますが、ロバート・パーカーは2013年に88点という凡庸な点を付けています。ワインの価格は味よりも希少性で決まるのかもしれませんが、それにしてもなんだかなあというところではあります。ちなみにワイン・サーチャーを見ると、このワインをリストに持っているところ、香港のショップが多いようです。ブランド好きの中国人が買うのでしょうか。

柳屋では40万円台。激安です(笑)。これ買って香港で売れば10万円以上は差益が出そう。