ナパのプリチャード・ヒルにあるワイナリー「シャペレー(Chappellet)」がワインの一部を、ボルドーの「ラ・プラス・ドゥ・ボルドー」経由で輸出すると発表しました。

シャペレーは、プリチャード・ヒルのパイオニアであり、プリチャード・ヒルの登録商標も保持しています。今回、ラ・プラスでの輸出に切り替えるのは「プリチャード・ヒル・カベルネ・ソーヴィニヨン」と「シグネチャー・カベルネ・ソーヴィニヨン」の2ワイン。

「プリチャード・ヒル・カベルネ・ソーヴィニヨン」はワイナリーのフラッグシップで3回の「パーカー100点」を誇ります。日本での価格は4万円以上というトップクラスのワインです。

シグネチャーは日本での価格が1万円台という、やや手に入れやすいワイン。50年以上作られているワイナリーの「顔」的なワインです。


ラ・プラス・ドゥ・ボルドーは1つの会社によるシステムではなく、様々な会社による集合体的なシステムです。日本など海外のインポーターは「ネゴシアン」と呼ばれる会社を通じてワインを輸入する形になります。一方、ワイナリーからネゴシアンにつなぐ役割の会社もあり「クリシェ」と呼ばれています。

シャペレーのワインを扱うクリシェは「Barre & Touton’s Les Vins d’Ailleurs」という会社。Barre & Toutonという有力なクリシェが新たに作った子会社で、ボルドー以外のワインを専門に扱います。そこからシャペレーのワインを下ろすネゴシアンは8社。CVBG、Diva、Duclot、Ginestet、Joanne、Twins、Ulysse Cazabonne、Vins &、Passions.となっています。

ラ・プラス・ドゥ・ボルドーを使うことにはメリットもデメリットもありますが、最大のメリットはこれまで届かなかった市場にも販売できる可能性が広がること。シャペレーもそこを重視してこの2ワインをラ・プラスでの流通に切り替えたようです。