ヴィナス(Vinous)のアントニオ・ガッローニが、2013年、2014年を中心にナパの試飲レポートを出しています。個々のワインのレビューは有料会員でないと見られませんが、レポートは誰でも読めるようになっています(2013 Napa Valley: Once Upon a Time in America… (Oct 2015) | Vinous - Explore All Things Wine)。

総じて言えば、2013年は最高、2014年は2013年に迫るものがあり、2015年はやや品質にバラつきがある、といったところ。

このほか、Clos du Val、Inglenook、Stag's Leap Wine Cellarsといった懐かしいワイナリーのワインがここ数年非常に良くなっている、若い世代が頑張っていて、彼らが目指しているのは1960年代や1970年代のナパのワインだ、など興味深い考察がいろいろあります。

一方で、ナパの現状への警鐘もあります。例えばあるコンサルタントは「自分がコンサルトしているワイナリーのワインはグラス一杯飲むのがやっと」と打ち明けるなど、評論家の高得点を得るために、飲みたいワインと作るワインが乖離していること。ワインをボトルに詰めるときに樽の一番上や一番下の部分は使わないのが普通なのを、そういったものをテイスティングルーム用に使っているワイナリーがあることなど。

ナパのワインに興味があるならば必見の内容です。