今年最初に飲んだワインは誕生日に開けたRoarでした。Roarについて一応説明しておきましょう。MontereyのSanta Lucia Highlands地域を90年代末に一躍有名したのがPisoniの畑。この畑のオーナーGary Pisoniの親友であり「もう一人のGary」とも呼ばれるGary Franscioniが持つのがGary Pisoniと共同所有するのが二人の名を付けたGarys',またGary Franscioni夫妻の畑が奥さんの名を付けたRosella's。Garys'の方はPisoniと同じく「La Tacheか」と言われる“スーツケース・クローン”(海外から荷物にまぎれて不法に持ち込む枝のこと)を植えており,Rosella'sの方はDijonクローンを中心にいくつかの種類を植えていると言われています。このFranscioni夫妻のワイナリがRoarです。

表ラベル  裏ラベル

Roarの名のいわれは上の裏ラベルを参照してください。吹き付ける風と,畑を二分する川の流れの音を「咆哮」に見立てたようです(ラベルにライオンの紋章が付いているのが分かるでしょう)。

さて,2001年から始めたこのワイナリ。今回飲んだ2002は2回目のヴィンテージということになります。Wine Spectatorで91点,PinotReportで93点などの評価を得ています。

色はピノにしてはやや濃い目ですが,最近のピノに比べればまだ少し明るい感じがします。香りはスミレ,イチゴなどを感じます。口に含むと意外にしっかりしたタンニンやスパイスを感じます。甘みは弱く,ひきしまった印象。Rosella'sにしては果実味は弱い方かもしれません。いいワインですが,これはもっとリリースに近い時期に飲んだ方がよかったかも。

ちなみに二日目,三日目とだんだんおいしくなっていきました。特に最後のちょっと澱が混じったような部分は果実味もしっかりしており,おいしかったです。

売り切れていますが参考までにリンクを置いておきます。購入時にはこんなに出していません。