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Date: 2008/1126 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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The Cork Boardに,COPIAの記事が載っていました。これによるとNapa Valley Register(なぜかアクセスできません)に元従業員のコメントが書き込まれていたそうです。以下がその内容。
…I’ve talked to several employees that were impacted and some ex employees that were laid off in Sept. Copia as it exists now is done. They were told Friday Copia was closed permenantly through the rest of the year. They have a small crew of Management, Wine, and Maintenance employees, about 10, standing by to maintain building for prospective buyers and inventory assests. Copia’s board is looking to lease a space in downtown Napa to continue operations. This is what Copia’s upper management doesn’t want out to the public. All Copia employee’s are being paid wages and vacation time owed…

これによると,少なくともこれまでの形のCOPIAは事実上終了,今後は建物を買い取ってくれる相手を探し,そこ(かあるいはナパの別の場所)を借りて運営をしたいということのようです。
Date: 2008/1126 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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家庭でワインを作るためのキット「WinePod」は2年以上前に記事に書いたことがあります。その後4499ドルという価格も明らかになり,「面白いけど売れないだろうなあ」と思っていたのですが,意外とがんばっているようです。

New WinePod
上に示したのはGaragiste by WinePodという廉価版。1999ドルとオリジナルの半額以下です。温度センサーや自動温度制御,温度とBrixの自動記録機能などが省かれています。その代わり保温カバーを使って温度変化を最小限にとどめられます。1回にできるワインはオリジナルと同様4ケース。

また,Crush ClubというCrushpadのようにカスタムでワインを造るサービスも始めています。1ケース499ドルからとお手ごろ価格です。冷凍したブドウを使うため,秋以外でもワイン作りがはじめられます。

さらに,ナパのGustavo Thrace Wineryも,4ケース単位で顧客の注文を聞いてWinePodを使ってワインを作るサービスを始めています。
Date: 2008/1125 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパにWine, Food&Arts Centerとして作られたCopiaが金曜日,予告なしに一時閉館しました。Napa Valley Registerの記事によるとドアに「Copia is temporarily closed. Please visit our website at www.copia.org for updates and information」と書かれていたそうです。現在のところCopiaのWebサイトには何も掲示されていません。

CopiaといえばRobert Mondaviの肝いりで作られた施設であり,Mondaviの財政が傾いた一因とも言われています。当初から客の入りが悪いなど赤字体質を続けており,先日は建物だけを売却するというニュースが流れていました。今後はどうなるのでしょうか。

【追記】Decanter誌によると,12月1日に再オープンするそうです。今は7800万ドルにおよぶ借金を今後どうするか交渉中で,それが大詰めの段階だということです。
Date: 2008/1113 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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先日紹介した,雑誌dancyuで5000円以下のピノ・ノワール大賞に輝いた「カレラ ピノ・ノワール マウント・ハーラン・キュベ 2006」。実はこのワインには2種類あることが判明しました。

CaleraのWebサイトにテクニカルシートとして掲載されているのは
Jensen Vineyard 8%
Mills Vineyard 42%
Reed Vineyard 3%
Assorted younger vines 47%
と,人気のジェンセンを含んだブレンド。ところが,所沢市在住ののりこさんが買ったボトルの裏ラベルには
Ryan Vineyard 69%
Assorted younger vines 31%
という全く違う比率が記載されていました。

ワイナリに問い合わせたところ,テクニカルシートに書かれているのは2007年9月~10月にボトル詰めされたもので3239ケース作られたとのこと。一方,のりこさんが買ったのは2008年3月に追加でボトル詰めしたもので1122ケース作られたそうです。ブレンドは異なるものの「味わいや香りはほとんど最初のと変わらない」とCaleraのDoraさんは言っています。
Later, we decided to bottle a second batch of 2006 Mt. Harlan Cuvée that we felt was very, very similar in taste and aroma to the main batch


発見したのりこさんは「これってどういうことでしょう。比率が違うんだったら表ラベルでもちゃんと違いが分かるようにするべきではないかしら。安い○○○で買ったのが失敗だったかなあ」と少々おかんむり。また「ピノ大賞に選んだdancyuさんには本当に同じ味だか検証してほしい」とのこと。確かにdancyuで賞を取ったのがどちらのボトルかも気になるところです。

あなたのボトルはどちらでしょう?

というところで緊急アンケートを実施します。下のリンクからどうぞ。




【追記】dancyuに問い合わせたところ,「ボトルは廃棄してしまったので分からない。インポータに確認するのは難しい」とのことでした。
Date: 2008/1112 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Loring(ローリング)のピノは,2~3年前にどこかのショップでちょっと扱ったことがあったような気がしますが,日本では入手困難です。ただし,ワイナリ価格は40ドルくらいだったと思うのでかなり高いです。



ワイナリから買う場合は最新ヴィンテージは2007。価格はどれも46ドル。秋リリースはBrosseau,Durell,Garys',Graham,Keefer Ranch,Naylor Dry Hole,Rosella's,Sheaです。ご連絡ください。

ところで,今LoringのMLメンバー向けWebページを見ていて気付いたのですが,2007年のヴィンテージからLoringとAugust WestでRosella'sのブロックを交換したそうです。Loringの667クローン1エーカーとAugust Westの828クローンの1エーカーを取り換えたとのことで,これが全体のどれだけに当たるのか分かりませんが,味にどう影響するのか興味深いところです。

ちなみに交換理由はAugust WestのEd Kurtzmanが828クローンは自分の好みよりビッグ過ぎるからということ。結果としてLoringのRosella'sは
our 2007 Rosella's is definitely the biggest we've made in years. Super rich and plush, it's also more fruit forward than we've seen of Rosella's lately.

になったということです。
Date: 2008/1111 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine Spectator誌の年間トップ100の発表が始まりました。現在,10位と9位が発表されています。

10位はSeghesio(セゲシオ)のZinfandel Sonoma County 2007。WSでは93点のレイティングです。24ドルという価格,6万8000ケースという生産量と,WSの基準に合ったワイン。ちなみに昨年のトップ100では2005年の同ワイン(WSで90点)が91位に入賞しています。なぜかWSで91点の2006年はスキップされてしまいました。

日本で現在売っているのは2005か2006で,2007はまだ入荷していないようです。Seghesioはワイナリで試飲をしたことがありますが,割と素直で普通のジンファンデルだったということしか記憶にありません。また飲んでみないといけないですね。

Date: 2008/1109 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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前記事のコメントでナパさんが紹介してくださった「Merlove」(Merlot愛好者による,Sidewaysへの返歌的なドキュメンタリー)の監督Rudy McClainが,Twitterに撮影の隠し撮り?を載せていました。

Share photos on twitter with Twitpic

小日向文世さんと鈴木京香さんが見えますね。写真が見づらい場合は,画像のリンク先のページで「Rotate Right」してください。
Date: 2008/1109 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパで日本映画の撮影をしているという記事を前に書きましたが,米国で2004年に公開(日本では2005年)され,2005年にアカデミー賞の脚色賞を受賞した「サイドウェイ」(Sideways)の日本版だということが判明しました。
"菊地凛子、鈴木京香らが、2005年公開『サイドウェイ』新バージョンに出演"
ニュース ニュース詳細:チケットぴあ[電子チケットぴあ|チケット情報・販売]

リンク先の記事によると小日向文世がマイルズに相当する役,生瀬勝久がジャックに相当する役になるようです。また,舞台はサンタバーバラではなくナパ・ヴァレーになります。

Sidewaysにおける哀愁が,スノビッシュなナパとはちょっと合わないような気もするのですが,どういう感じになるんでしょうね。公開は2009年秋だそうです。楽しみです。
Date: 2008/1106 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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昨日,買収する側のCos d'Estournel(コス・デストゥルネル)のインタビューを紹介したばかりですが,同じ11月5日付でなんとMontelena(モンテリーナ)のBarrettファミリーが売却のキャンセルを発表していました。
"Chateau Montelena Winery announced today it has terminated its sale agreement with Michel Reybier for the acquisition of the 127 year old Estate as Reybier Investments has been unable to meet its obligations under its contract with the Barrett family, who will retain ownership and not offer the winery for sale."
Chateau Montelena Announces Termination of Sale Agreement With Reybier Investments

Reybier InvestmentsというのがCosのオーナーですが,契約条件に課せられた義務を果たせなかったということです。どういった契約条件だったのか明らかになっていませんが,一体何があったのでしょう。ただ一方で
"The process that just ended did not result in the outcome we or Mr. Reybier desired. However, we find ourselves energized by the enthusiasm and vision expressed by all the parties who bid for ownership of Chateau Montelena. We now embark on a pursuit with which we are familiar and uniquely capable -- to realize the full potential of this unique and special property,"

と喧嘩別れではないことを匂わせています。社交辞令的な感じもしないでもないですけどね。

というわけで,昨日「買収した」と書いたのは間違いでした。訂正しておきます。なお,個人的には昨日のインタビューでちょっとげんなりしていた部分もあったので,「ほっとした」というのが正直なところです。
Date: 2008/1105 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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mixi日記でトモさんが「神の雫」の原作者である亜樹直さんのasahi.comの連載がもう少しどうにかならないかと,書いていたので読んでみました。10月21日に「世界初の缶ワインを飲んでみた」という記事があるのですが,私としては
ただし通気性のあるコルクと違って、アルミ缶は5年寝かせたとしても熟成はしない。念のため……
というのに反応したくなります。奇しくもこの記事,本サイトの「コルクは呼吸などしない」と同じ日にアップされています。ぜひこちらを読んでから書いてほしかったものです。

またオーストラリアのバロークスが世界初の缶ワインかというと,それも間違っています。こちらの記事によると米国では古くは1936年から缶入りワインは作られていたとのこと。ただ,技術あるいはマーケティング的にうまくいったものはほとんどなく,成功例としてはBarokesが世界初なのかもしれません。

それから,どうせ缶ワインを飲むのならソフィア缶も試してみてほしかったところ。これ,中身はボトルのソフィアと同じだし,パッケージもおしゃれ。ピクニックなどに最適です。


ちなみにこの原作者,過去のインタビューでは
「アメリカワインは生産性、品質の均一性を重視する。100キロまでよく走るようにした自動車のようだといえばいいか。また雨やひょうが降ればぶどうにビニールをかぶせて保護する。一方、フランスでは自然状態そのままで栽培したぶどうで毎年違う味のワインを生産する。その分、自然環境そのもので深みもある」

などと言っています。これが現在の現実と大きく違うのは図らずもコスの責任者のインタビューで明らかになっています。
Date: 2008/1105 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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7月にChateau Montelenaを買収すると発表したボルドーのCos d'Estournelの経営責任者ジャン・ギョーム・プラッツが,日本で買収について語ったそうです。ユーロ高が背景にあったのは間違いのないところですが,それに加えて
"設備投資などの面で不足があり、コスデストゥルネルが購入することで、新しい何かをもたらせると考えた。
コスデストゥルネル・プラッツ氏、モンテリーナ買収を語る : ワインニュース : ドリンク&ワイン : グルメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

そうです。また
カリフォルニアで驚いたのは、ボルドーほど科学的なアプローチが進んでいないこと。人間の能力に重きが置かれている印象を受けた。1970~80年代のカリフォルニアは科学面で先行していたが、現在は遅れている。カリフォルニアのカルトワインは高品質だが、生産量が少なすぎる。我々は世界のグラン・クリュと認めてもらいたい。ボルドーのプリムール市場で売りに出す

とも語っています。

アメリカのワインを科学偏重の「ケミカル・ワイン」と呼んで馬鹿にしていたのはどこの誰だよと,ちょっと思いました。生産量を増やすことで質が下がらないことを願うばかりです。