ということで、つなぎのネタで注目のワインメーカーです。マイク・スミスというどこにでもいそうな名前の人ですが、実力は折り紙付き。
かのトーマス・リヴァース・ブラウンの元で修行し、メイバック(Maybach)やアウトポスト(Outpost)、リヴァース・マリーなどを手伝いました。現在はカーター・セラーズなどでワインメーカーを務め、自身のワイナリー「ミリアド(Myriad)」や「キベット(Quivet)」も持っています。
カーターでは既にWine Advocateでの満点も取得済み。今後は大物ワインメーカーの1人になっていく可能性が高いでしょう。
残念ながら、日本に入っているワインはまだ少ないようです。
その中で見つけたのがスカーレット(Scarlett)。実は以前紹介したことのあるワインでした。その後、試飲会で何度か試飲しましたが、すごく安定して美味しいワインです。
スカーレット ワインズ スカーレット ソーヴィニヨンブラン[2014]白(旧マガーファミリーセラーズ)(750ml) Scarlett Wines Scarlett Sauvignon Blanc [2014] |
スカーレット ワインズ スカーレット リザーブ カベルネソーヴィニヨン[2014]赤(旧マガーファミリーセラーズ)(750ml) Scarlett Wines Scarlett Reserve Cabernet Sauvignon[2014] |
カーターはビッグボトルがわずかにあります。
[2009] カーター・セラーズ カベルネ・ソーヴィニヨン コロシアム・ブロック マグナム 1500ml |
生産量2500ケースという家族経営の小さなワイナリーで、ワインメーカーのボブ・ミューラーはモンダヴィで醸造責任者を務めた後、1989年に奥さんのカレン・マッケンジーとこのワイナリーをオープンしました。カーネロスとオーク・ノールに自社畑があり、すべて自社畑からの生産。2000年にはワイン&スピリッツ誌でエステート・ワイナリー・オブザイヤーを受賞したとのこと。
このワイン、ナパ・ジャズはカベルネ・フランが44%というフラン中心のブレンド。カベルネ・ソーヴィニヨンは28%。これまで2006年と2009年に作られているようですが、日本でだけ売られているようです。日本用に特別に作ってもらったのでしょうか?
カベルネ・フラン好きとしても気になるワインです。
【マッケンジー ミューラー】 ナパ ジャズ [2009] 750ml・赤 【McKenzie-Mueller】 Napa JAZZ |
マッケンジー・ミューラー ”ナパ・ジャズ” ナパヴァレー |
2004年にそのワイナリーを売却。2006年まではワインメーカーとして在籍しましたが、それもやめて始めたのがアリシアン(Alysian)でした。
少量生産でのワイン作りを行っていましたが、2012年を最後にワインメーカーを引退してしまいました。
アリシアンのワインは当初日本にも入荷していましたが、ここ5年ほどはそれもなくなり、もう彼の名前を知っているのも、もしかすると古いファンだけなのかもしれません。
そのアリシアンで、ゲイリー・ファレルが最後の時期に作ったワインが今になって日本に入荷しています。
柳屋のページの説明によると、日本の代理店が決まった後、最近のヴィンテージのものがもう売り切れているため、ライブラリーストックにあったワインを出荷してくれることになったそうです。柳屋では今回のワイン、「この半期のMVP」と称しています。
ソノマのパイアニアが作ったワイン、入手できるのはこれが最後かもしれません。
2000年代に2003年、2005年、2007年とWine Advocate誌で100点を取り、米国のカベルネ・ソーヴィニヨンでは最高峰の1つとみなされているワインです。入手が大変なことでも知られているワインですが、今回は2万円台という破格の価格で出ています。Wine Advocate誌で98点以上のものを紹介します。
2002年は当初ピエール・ロヴァーニが100点を付けましたが、その後ジェブ・ダナックが98点に修正しています。
2004年は99点から98点に修正。
2009年は99点
2012年は98点
2010年は98+
リストを見ていて気付いたのですが、いつのまにかカレラのジェンセンや、セレックも出てますね。
セレック2010は95点。
【春のカリフォルニアワインフェア2017】カレラ ピノ・ノワール "セレック" [2010] |
2006年のジェンセンは89点。
【春のカリフォルニアワインフェア2017】カレラ ピノ・ノワール ジャンセン[2006] |
2009年は97点。これはかなりお買い得。米国では200ドル超えています。
【春のカリフォルニアワインフェア2017】カレラ ピノ・ノワール ジャンセン[2009] |
ワイナリー紹介はこちら
Scarecrow Wine: Inglenookの遺産を継ぐもう1つのプレミアム・ワイナリ
ナパで一番古いカベルネ・ソーヴィニヨンと言われている1945年に植えられた畑というだけでもワクワクするものがありますが、評価もそれに見合ったものになり、セカンダリー・マーケット(オークション)でも人気。Liv-exのインデックスに、オーパス・ワン、スクリーミング・イーグルと並んで取り入れられています。
数年前は国内価格7万円くらいからありましたが、今や10万円前後。ほかのワインの値上がりを考えると特別に高くなっているわけではありませんが、庶民にはなかなか手の出ないワインです。
セカンドのMエタンなら3万円強。こちらも2014年はWine Advocate誌で94点。こちらも評価は高く、セカンドではなく「セカンド的」な位置づけと言われています。同じような立場のワインだと、ハーランのメイデンがありますが、メイデンは最近のものは4万円台。評価はMエタンの方がやや上(2014年はメイデンも94点と高評価ですが、それ以前は92、93点くらい。Mエタンはだいたい94、95点)。ファーストの価格もどっこいどっこいですから、Mエタンはお買い得感がありますね。オーパスより安いですし。
ちなみにスケアクロウという名前は創設者が映画『オズの魔法使い』のプロデューサーだったことから付けた名前。Mエタンは、登場人物である「ブリキ男」のフランス語表記です。
例えば、今回紹介するナパのシャルドネ2014はWine Spectator で95点、実はワイン・オブ・ザ・イヤーの2013カベルネと同じ得点です(このワインもトップ10くらいに入る可能性ありそうです)。このヴィンテージに限らず、同誌の評価はずっと90点台。キスラーあたりと比べても遜色ない評価です。
しかも価格はずっと安いのに、なぜかあまり気にされていない感じがするんですよね。
理由をいくつか考えてみました。
ルイスのイメージがシャルドネと合わない(ラベルはやや野暮ったさを感じるし、全体に重々しいイメージがある。オーナーがレーサーだった、そこまで気にする人はレアだろうけど)。
ナパのシャルドネというのが時代遅れのイメージ(ハイドやハドソンもあるし、コンガスガードもナパなんですけどね)。
畑名ではなくAVAというのがランク下に見える(自社畑を持っていないので、購入ブドウで畑についても細かい情報が出ていないのは確かに気になるところではあります。ただ、単一畑よりブレンドの方が美味しくなるというのも珍しくない話)。
樽もしっかり使って濃い系の作りが時代遅れ(トップクラスのシャルドネはどこもしっかりした作りだし、そういうのが好きな人の方が普通でしょ)。
Wine Spectator以外ではあまり評価されていない(Wine Advocateにはほとんどレビュー載ってないんですよねえ。パーカーが嫌いなのかな?)
と、いつくつか考えてみましたが、AVAのところ以外は根拠薄弱ですね。
まあ、与太話はさておき、このワインはお買い得だと思います。IPOBじゃなきゃ飲まないって人でなければおすすめ。
《ルイス》 シャルドネ ナパ・ヴァレー [2014] Lewis Chardonnay Napa Valley 2014 750ml [ナパバレー白ワイン カリフォルニアワイン] |
ルイス シャルドネ ナパ・ヴァレー [2014] (正規品) Lewis |