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Date: 2017/0531 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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英デカンター誌が主催するDWWA(Decanter World Wine Award)の審査が先週行われ、日本の中央葡萄酒(グレイスワイン)が2年連続でプラチナ(カテゴリー中ベスト)の賞を取得しました。

昨年はキュベ三澤という甲州トップキュベの受賞でしたが、今年はキュベ三澤はプラチナの下のゴールド。甲州のプライベート・リザーブがプラチナ賞。ちなみに日本からは22本のワインが出展され、プラチナとゴールドが1本ずつ。シルバーが5本で、うち2本が中央葡萄酒。残りのうち2本がサドヤ。1本がメルシャンでした。

米国からは173本が出展。プラチナが4本。ゴールドが2本。シルバーが40本でした。昨年ナパでお世話になったSilenusのカベルネがプラチナになっていたのは嬉しかったです。

DWWAはオープンなワインコンペティションとしては、最も権威があるもの。219人のエキスパートが審査しており、その中にはマスター・オブ・ワインが65人、マスターソムリエが20人含まれています。

日本のワインがこういう世界的なコンテキストで評価されるのはいいことですね。今回プラチナになった甲州、早速買ってみました。どうでしょうか。



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Date: 2017/0530 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパのカーネロスにあるワイナリー、セインツベリー(Saintsbury)の創設者の一人であるリチャード・ワード(通称ディック)がなくなりました。享年67歳(Richard Ward, co-Founder of Saintsbury Winery, dies at age 67 | Wine | napavalleyregister.com)。

セインツベリーはカーネロスのピノ・ノワールのパイオニア。

あかるく、親切な人柄で多くの人に愛されました。
私が20年ほど前、セインツベリーを訪問した際、予約をしたはずだったのができていなかったということがありました。そのときに彼がでてきて、非常に温かく応対してくれました。ハンサムな上に優しい人ということで、強く記憶に残っています。

近年は骨髄異形成症候群という病気と闘っていました。骨髄移植のあとの合併症でなくなったとのこと。遺族は、彼の栄誉を讃えるために、骨髄バンクへの登録を呼びかけています。

ご冥福をお祈り申しあげます。
Date: 2017/0529 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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テッド・レモン兄さんのワイン講座(前編)
テッド・レモン兄さんのワイン講座(中編)

家のインターネット接続が不調でアップが遅くなりました(今もテザリングで接続中)。

さて、いよいよピノ・ノワールの試飲です。

Littorai

ピノ・ノワールは2015年のソノマ・コースト、2013年の単一畑が4種(プラット、サヴォイ、ハーシュ、ピボット)、それから2009年のピボットです。

ソノマ・コーストのAVAのワインは、単一畑のワインに入れられなかったものや、プレスのジュースを使っています。基本的には早飲み用のワインであり、単一畑のワインとは大分違うものと考えた方がいいと思います。

色は意外と濃く、しっかりした味わいですが、バックボーンの酸がしっかりしているのがリトライらしさを感じさせるところです。赤系の果実味がありますが、果実味が爆発するようなワインではありません。

2015年は旱魃が続いていた年で、収量が少なかったのが全体的な特徴となりますが、ブドウの実自体もかなり小粒だったそうです。それが色の濃さなどにつながったとのこと。おそらく、より暖かなロシアン・リバー・ヴァレーあたりのピノ・ノワールだともっとダークなフルーツの風味が濃くなったと思うのですが、やはりそちらに流れないのがリトライ流なのでしょう。「ロシアン・リバー・ヴァレーのワインが好きな人には向かない」とレモン兄さんも言っていました。

ピノ・ノワールの2番めはプラット。かなり強い酸味を感じます。それでいてシルキー。タンニンはほとんど感じません。レモン兄さんによると、茹でたサーモンに合うとのこと。

次はサヴォイ。これだけはアンダーソン・ヴァレーのワインですが、ソノマと全く違うというわけではなく、ソノマ・コーストの延長線として考えるべきだとレモン兄さん。

アンダーソン・ヴァレー自体はかなり細い谷で、ナパに比べると南北の距離も半分以下。どれくらい細いかというと、例えばサヴォイの畑はヴァレーを完全に横切る形になっており、どちらの側にもほかの畑はないとのこと。

これも赤系の果実がはっきりしたワインですが、プラットと比べると、よりしっかりとした印象があります。レモン兄さんによると、サヴォイが一番よく熟成するとのこと。

次のハーシュは、私の一番好きな畑の1つ。今回のワインの中では一番濃厚で、タンニンもあり、酸は比較的後ろに隠れている感じです。ただ、濃いといってもあくまでもリトライのワインの中で、ということ
であり、ひところよく見られた「シラーのようなピノ・ノワール」では全くありません。

ハーシュは標高1400フィートくらいとかなり高いところにあります。かなり北にあるサヴォイは200フィートと比較的低いところ。この2つの畑、収穫時期はほぼ同じなのだそうです。

ちょっと面白いと思ったのは、2つの畑の暑い年のふるまいの違い。サヴォイはヴァレー・フロアなので温度は普段から高めになります。ハーシュは暑い年でも標高が高いため、それほど気温は上がりません。ただ、熱波が襲来すると、暑さ慣れしていないハーシュの方がダメージが大きいのだそうです。

ハーシュのピノ・ノワール、美味しいのは間違いないのですが、以前飲んだ2012年と2013年の印象が結構違うことが気になっていました。それを質問したところ、ハーシュはヴィンテージによって味が大きく変わるのだそうです。2012年は非常に凝縮感があって、いいヴィンテージ。2013年はハーシュに関してはちょっと難しいところがあるヴィンテージだったそうです。個人的には2012年の方が好きでした。

2013年の最後はピボット。これはチャーミングでソフトなピノ・ノワール。2番めに飲んだプラットとピボットはどちらも2003年に植樹した畑で、樹間や剪定の方法、ルートストックも同じ、土壌も同じ。ワインの作り方も同じです。ボトル詰めの日まで同じだそうで、違いはまさに畑そのものだけなのだそうです。

ピノ・ノワールの最後は2009年。これも美味しいですが、まだ熟成を感じるというのには早いような気がしました。もっと15年くらいたったリトライを飲んでみたいですね。


Date: 2017/0526 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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先日発表された、トランプ政権下における初の予算案ですが、USDA(農務省)関連の予算が2割も削減されるという内容で、ワイン業界にも大きな打撃となりそうです(Wine & Trump budget: Trouble for industry. Will Crush Report be defunded? | Wine Industry Insight)。

具体的に挙げられているものとしては、クラッシュ・レポートがなくなりそうです。

クラッシュレポートの記事の例
2012年のカリフォルニアのワイン用ブドウ収穫は、量・価格とも過去最高

クラッシュレポートは地域別に各品種の収穫量や取引価格などを集計したものであり、カリフォルニアワイン全体の動向を知るためには欠かせないデータです。生産量の統計を取るなんていうのは政府の仕事の基本だろうと思うのですが、このままだと作られなくなる可能性が高そうです。

このほかマーケティング的なコストも大分削減が見込まれており、Wine Instituteの予算もかなり影響が出そうです。

もしかすると、毎年春の「バイザグラス」キャンペーンがなくなるといったこともありえるかもしれません。

今回の予算案、発表された時点で既に死に体、なんて声も上がっているようですが、おそらく議会で紛糾するのは健康保険関連が中心でしょう。農業関係はそのままパスといったこともあり得なくないでしょう。

ワインファンとしても気になる状況になってきました。
Date: 2017/0525 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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さて、前編はカルトワイン人気が高まりつつあった1990年代前半に、その畑の味を引き出すこと、すなわちいわゆるテロワールを重視するリトライが生き残ってきたかという質問で終わっていました。

その答えとなるキーワードは「ソムリエ」。パーカーやWine Spectatorがいかに濃いワインばかりに高得点をつけていても、レストランで実際に客にワインを提供するソムリエは、それぞれの尺度や好みを持ってワインを客に薦めます。そして、レストランですから、濃いワインよりもそこの料理に合うワインというのが大事になります。そういったソムリエの現場においては、リトライのようなワインが支持される層があったわけです。

そして2005年ころから、米国全体の傾向も少しずつ変わってきました。その理由は定かではないのですが、例えば「濃いだけのワインが10年くらいたって飲んでも、期待したような熟成をあまりしていない」ことがったりとか、新世代のワインメーカーがナパ以外の地域で次々と登場したり、といったことがあったのではないかとレモン兄さんは考えています。

2008年にいわゆるリーマン・ショックが起こり、米国全体が不景気になったのも影響しました。パーカーが100点をつけたワインでさえ売れなくなり、ワインメーカーも点数を追うことよりも、違う方向性を模索するようになったからです。

その後、2010年をすぎて、サンフランシスコ・クロニクルにいたジョン・ボネが「ニュー・カリフォルニア」を著すことで、そういったムーブメントがさらに形になって今に至ります。特に、1990年代から、「ニュー・カリフォルニア」のスタイルを続けてきたテッド・レモン兄さんは、若いワインメーカーのメンター的な役割も果たすようになっています。

さて、いよいよ試飲です。

畑の説明をするテッド・レモン


今回は、2014年のシャルドネが1種に2013年のピノ・ノワールが5種、そして2009年のピノ・ノワール ピボット・ヴィンヤード(Pivot)という7種類でした。個人的にはシャルドネのティエリオットあたりもすごくいいと思うのでシャルドネ1種がちょっとさびしかったのですが、限られた時間でリトライのテロワール表現を味わうための苦肉の選択だったのでしょう。

試飲ワイン

まずはチャールズ・ハインツのシャルドネです。

レモンやオレンジなどのさわやかな柑橘系の味わいを第一に感じますが、ナッツのような風味もあり、重厚的で複雑なワインです。すごく余韻も長く、素晴らしいシャルドネです。

チャールズ・ハインツの畑は1983年に植樹されており、樹齢約30年とちょうどいいところです。軽い西斜面になっています。リトライでは1994年から同じ7列のブドウを得ており、そのブロックだけは有機栽培を実践しています。新樽率は25%。野生酵母を使い、マロラクティック発酵も自然に行っています。このあたりの作り方は基本的には手を加えないことを主眼にしており、どのワインもほぼ同じです。

Littorai

最後まで書いていると夜が明けてしまいそうなので、今日はここまで。ピノ・ノワールの試飲は今度こそ次回にお伝えします。
Date: 2017/0524 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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諸事情によって、レモン兄さんの後編は今日公開できません。悪しからずご了承ください。

ということで、つなぎのネタで注目のワインメーカーです。マイク・スミスというどこにでもいそうな名前の人ですが、実力は折り紙付き。

かのトーマス・リヴァース・ブラウンの元で修行し、メイバック(Maybach)やアウトポスト(Outpost)、リヴァース・マリーなどを手伝いました。現在はカーター・セラーズなどでワインメーカーを務め、自身のワイナリー「ミリアド(Myriad)」や「キベット(Quivet)」も持っています。

カーターでは既にWine Advocateでの満点も取得済み。今後は大物ワインメーカーの1人になっていく可能性が高いでしょう。

残念ながら、日本に入っているワインはまだ少ないようです。

その中で見つけたのがスカーレット(Scarlett)。実は以前紹介したことのあるワインでした。その後、試飲会で何度か試飲しましたが、すごく安定して美味しいワインです。




カーターはビッグボトルがわずかにあります。

Date: 2017/0523 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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今週、リトライ(Littorai)のテッド・レモンさんが来日しています。輸入元である布袋ワインズの川上さんは愛情と尊敬を込めて「レモン兄さん」と呼んでいるようなので、ここでも敬意を表してそれに習わさせていただきます。そのレモン兄さんのセミナーが開催され、参加してきました。

テッド・レモン
経歴

レモン兄さん、実はUCデイヴィスなどの正式なワイン教育は受けていません。ディジョン大学で1年学んでいますが、それはデュジャックなどでインターンとして働き始めてからのこと。フランス文学を学び、フランスのワイナリーで働いていたのですから、元々フランス好きなのでしょうね。ちなみに、レモン兄さん、カリフォルニアの出身ではなく、ニューヨーク生まれだとか。地理的に言っても、カリフォルニアより欧州になじみ深かったのは理解できます。

キャリアで特筆すべきなのは1982年から1984年にかけて、ブルゴーニュはムルソーの名家「ギィ ルーロ」で最高醸造責任者を務めたこと。時間がなくて、そのあたり突っ込んで聞けなかったのですが、いきなり最高醸造責任者に抜擢されたというのはよほどの才能なのだろうと思います。

このような名誉あり、やりがいもある職を得たのですから、そのまま続ければいいだろうと思うのが一般人の考えですが、やはり名家ゆえに新しい取り組みができなかったり、一家の跡継ぎが戻ってくるまでの中継ぎだと感じたりしたため、新たなキャリアを探すことになります。

そして、カリフォルニアに渡り、シャトー・ウォルトナーのワインメーカーになります。

ウォルトナーには7年いましたが、その間、レモン兄さんは勉強のためのグループを作り、毎週、世界中のピノ・ノワールやシャルドネを試飲したそうです。グループの中には、マーカッサンのヘレン・ターリー、キスラーのスティーブ・キスラー、ウィリアムズ・セリエムのバート・ウィリアムズなど、錚々たるメンバーがいたそうです。

7年間続けた結果、カリフォルニアでもブルゴーニュと張り合えるだけの品質を持ったピノ・ノワールやシャルドネができるという結論に達しました。

それで、今度は畑探しです。カリフォルニア中を車ではしりまわって探しました。そうして、ソノマ・コーストにワイナリーを開くことになりました。

ただそこで、新たに大きな問題が生じます。リトライを開いた1993年ころは、いわゆるカルトワインのブームが始まったころで、ロバート・パーカーのWine Advocate も、Wine Spectator もボリュームがあって濃いワインに高い点を与えていました。

それに対して、レモン兄さんが始めたかったのは、土地の性質を引き出したワイン。味わいはデリケートです。

お金に余裕があるわけでもなく、ワインが売れないことにはワイナリーを続けることもできません。

彼はこの難局をどう乗り越えたのでしょうか?

そこには一つのキーワードがありました(続きは後編で)

Date: 2017/0522 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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先日はテメキュラに中国資本が来ている話を書きましたが(中国資本で蘇る? テメキュラ・ヴァレー)、ナパでも中国系のワイナリーが増えているそうです(A Winery Trend Stalling? - Wines & Vines)。

最近、テイスティング・ルームをオープンしたワイナリーは2つ。1つはナパのダウンタウンにアート・ギャラリーとテイスティング・ルームを開いたAcumen Wines。アトラス・ピークで、先日ガロに買収されたステージコーチの隣に畑を持っているそうです。

もう1つはMaxville Lakeワイナリー。ナパの東の方、チリス・ヴァレー(Chiles Valley)にテイスティング・ルームを開きました。

では、このトレンドが続くのかというと、そうでもなさそうです。現在のところ、ナパに投資する中国系のワイナリーは、利益を目的としているよりもライフスタイルのためにワイナリーを購入しているようです。利益目的の投資はどちらかというとフランスに多く、ナパはライフスタイルのための場所と考えられているとか。

過去にはいくつか利益目的の投資もありましたが、それらはあまりうまくいっていないとのことです。

偏見が多分にあるとは思いますが、中国系があまり増えると雰囲気が変わってしまうのではないかと心配になる部分もあります。現在のところはそういう方向に進まさそうで、ちょっとほっとしました。
Date: 2017/0521 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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アントニオ・ガッローニをご存知でしょうか。

といっても、本サイトではほとんど前置きなくガッローニやそのサイトヴィナス(Vinous)を取り上げていますが、たまには彼のこともきちんと書いておきましょう。

ガッローニは2004年にイタリアのピエモントのレポートを自身で始め、2006年にWine Advocateのレビュアー陣に加わりました。当時は、パーカーの後継者と思われていたピエール・ロヴァーニがやめたところでした。

2011年にはカリフォルニアやブルゴーニュのコート・ドールといった重要地域を任されるようになり、パーカーの後継者確実と思われていました(Wine Advocate誌に大変革,カリフォルニアとコート・ドールはAntonio Galloniの担当に)。テイスティング能力でもパーカーに勝るとも劣らないのではないかと言われており、プロからも高く支持されていました。ところが2013年に突然同誌をやめてヴィナスを設立(速報:Antonio GalloniがWine Advocate誌を辞め、自サイトオープンへ)。一時はWine Advocateがヴィナスを提訴するなどの問題が起こりましたが、その後和解したようです(詳しいことは明らかになっていません)。

2014年には、これもプロから高く評価されていたステファン・タンザーのIWCを買収(アントニオ・ガッローニのヴィナスがタンザーのIWCを吸収合併)。名実ともにWine Advocateのライバルとしての位置を確立したといっていいでしょう。

そのヴィナスで、このほどシラー種初の満点ワインが誕生しました。カリフォルニアの、というわけではなく、ローヌなどを含んで初めてという意味です。

最近は満点が珍しくなくなったWine Advocateに対し、ヴィナスでは満点はまだまだ珍しい存在。タンザーのIWCも点数はやや渋めにつくと言われています。例えばWine Advocateでシラーの満点ワインを検索すると99もでてきます。カリフォルニアであればアルバンやコルギン、シネ・クア・ノンなどがありますが、それ以上に圧倒的に多いのがローヌのギガルやシャプティエ、シャーヴです。

前置きが長くなりすぎましたが、そのヴィナス初のシラー満点ワインがカリフォルニアでした。ワイナリーはコングスガード。ここもシラーの名門の1つですが、Wine Advocateではまだ最高99点で満点はありません(シャルドネのジャッジでは満点を取っています)。

畑はハドソンでヴィンテージは2014。

なお、2013年のシラーはこちらの記事で試飲しています。
コルギン vs. ムートン、ダナ、コングスガード どれが一番おいしい?

ヴィナスが満点つけたシラー、気になりますね。生産量288ケースと少なく、国内入荷もわずかです。ショップへの追加入荷もまずありませんので、早い者勝ちです。



飲みたいけど高すぎる~という方には、別のハドソン、シラー、いかがでしょうか?
Date: 2017/0519 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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いろいろとブラウズしているときにふと見つけたワインです。ラベルがいいなあと思ってちょっと調べてみました。

生産量2500ケースという家族経営の小さなワイナリーで、ワインメーカーのボブ・ミューラーはモンダヴィで醸造責任者を務めた後、1989年に奥さんのカレン・マッケンジーとこのワイナリーをオープンしました。カーネロスとオーク・ノールに自社畑があり、すべて自社畑からの生産。2000年にはワイン&スピリッツ誌でエステート・ワイナリー・オブザイヤーを受賞したとのこと。

このワイン、ナパ・ジャズはカベルネ・フランが44%というフラン中心のブレンド。カベルネ・ソーヴィニヨンは28%。これまで2006年と2009年に作られているようですが、日本でだけ売られているようです。日本用に特別に作ってもらったのでしょうか?

カベルネ・フラン好きとしても気になるワインです。

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マッケンジー・ミューラー ”ナパ・ジャズ” ナパヴァレー
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Date: 2017/0519 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマを中心に数多くのワイナリーを所有するジャクソン・ファミリーがサンタ・リタ・ヒルズのブリュワー・クリフトンを買収しました(Exclusive: Jackson Family Wines Purchases Santa Barbara)。金額は明らかになっていません。

買収にはワイナリーのほか自社畑やダイアトムの権利も含まれるとのこと。

ワインメーカーのグレッグ・ブリュワーは今後もワイン造りを担当するとのこと。

すぐに体制に大きな変化が出ることはないと思いますが、今後が気になります。特にここのブドウを使っているシャトー・イガイタカハの漢字シリーズに関しては、今後はジャクソン・ファミリーとの契約になるのでしょうから心配が残ります。

【追記】
シャトー・イガイタカハの杉本さんは、以下のように書いています。
まず一番最初に感じたのは、あの『Jackson Family』がようやく『STA. Rita Hills』の素晴らしさに気付いんたんだな。という事。LOKOYAを筆頭に、彼らの買収により飛躍的に発展したワイナリーも多く、今回の買収は、Greg Brewer、STA Rita Hillsにとって素晴らしい事だと思います。
漢字ワインに関しては、Greg氏から
『I'm really happy and look forward to continuing with our Ch.igai Takaha wines here in the same way that we always have..』
というメッセージを事前にもらっており、なんの心配もしていません。『our Ch.igai Takaha wines』という言葉に全ての意味が込められていると感じています。
ひょっとしたら、Jackson Familyが、侍、園を気に入り、もっと全世界に販売していきたいとなるかも知れません。笑
まぁ、そんな事にはならないと思いますが、Gregと美代子女将と僕の3人が漢字ワインで表現したかったのは『STA. Rita Hills』のぶどうを使った『日本人の舌、感性に合うワイン』を提供するという事であり、この気持ちに変化はありませんし、今回の買収によって影響を受けるものではありません。ご心配なく。
また『Diatom』のワインは僕が輸入する事が決定しており、今、神戸港に向かって太平洋上を進んでいます。6月後半か7月にはリリースできると思います。ご期待下さい。
Date: 2017/0518 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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カリフォルニアでスパークリングワインを作るワイナリーが増えています(Wineries Capitalize on Soaring Sparkling Sales)。

記事によると、ナパとソノマだけで65ものワイナリーがスパークリングワインを作っているとのこと。数年前は12だったそうですから、まさに急増です。ペジュー・プロバンス、デル・ドット、ヴィアンサ、セハ、ケラー・エステート、ローゼンブラム、パッツ&ホールなどが最近始めたワイナリーの例で、かなりの有名どころが含まれています。

スパークリングワインの消費は、過去2年で10%以上伸びているとのこと。ミレニアル世代が、イタリアでプロセッコを食前酒として飲むのを真似ているのがその大きな要因だとか。

また、ソノマのラック&リドルのようにスパークリングワインに特化したカスタムクラッシュ(ワインの製造を請け負う業者)が登場していることも後押ししているようです。前述のワイナリーの大半はそういった業者を使っているものと思われます。ワイナリーはスティル・ワインを作り、それを持ち込むことでスパークリングワインを作ってもらえるそうです。

さらには、シャンパーニュと提携するワイナリーも出てきました。JCB系のブエナビスタは自社ブランドでシャンパーニュを売っていますし、ソノマの人気ワイナリー、ジョーダンもシャンパーニュハウスと提携しました。ワインの種類を増やさないことで知られているジョーダンがシャンパーニュと手を組むというのは興味深い動きだと思います。



Date: 2017/0517 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ゲイリー・ファレル(ギャリー・ファレルとも、Gary Farrell)といえば、ソノマのピノ・ノワールのパイオニア。ワインメーカーとして、多くの後進から尊敬を受けてきました。1970年代にDavis Bynumでワイン作りを始め、ロキオリでもワインを作り、1982年に自身の名前を付けたゲイリー・ファレルを始めました。人脈を生かして、ロキオリやアレンなど素晴らしい畑からのピノ・ノワールを作り、ソノマのロシアン・リバー・ヴァレーの名声を高めるのに貢献しました。

2004年にそのワイナリーを売却。2006年まではワインメーカーとして在籍しましたが、それもやめて始めたのがアリシアン(Alysian)でした。

少量生産でのワイン作りを行っていましたが、2012年を最後にワインメーカーを引退してしまいました。

アリシアンのワインは当初日本にも入荷していましたが、ここ5年ほどはそれもなくなり、もう彼の名前を知っているのも、もしかすると古いファンだけなのかもしれません。

そのアリシアンで、ゲイリー・ファレルが最後の時期に作ったワインが今になって日本に入荷しています。

柳屋のページの説明によると、日本の代理店が決まった後、最近のヴィンテージのものがもう売り切れているため、ライブラリーストックにあったワインを出荷してくれることになったそうです。柳屋では今回のワイン、「この半期のMVP」と称しています。

ソノマのパイアニアが作ったワイン、入手できるのはこれが最後かもしれません。
Date: 2017/0516 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ワインセラー パリ16区のカリフォルニアワインセールに、カリフォルニアワインではありませんが、ワシントンのクィルシーダ・クリークが登場しています。

2000年代に2003年、2005年、2007年とWine Advocate誌で100点を取り、米国のカベルネ・ソーヴィニヨンでは最高峰の1つとみなされているワインです。入手が大変なことでも知られているワインですが、今回は2万円台という破格の価格で出ています。Wine Advocate誌で98点以上のものを紹介します。

2002年は当初ピエール・ロヴァーニが100点を付けましたが、その後ジェブ・ダナックが98点に修正しています。


2004年は99点から98点に修正。


2009年は99点


2012年は98点


2010年は98+


リストを見ていて気付いたのですが、いつのまにかカレラのジェンセンや、セレックも出てますね。

セレック2010は95点。


2006年のジェンセンは89点。


2009年は97点。これはかなりお買い得。米国では200ドル超えています。

Date: 2017/0515 Category: 技術系
Posted by: Andy
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ゴールデンウイークに断念した富士芝桜まつりに再挑戦してきました。

今回は朝7時半に出発。高速の渋滞予想も出ていなかったので、それほど大変ではなかろうと考えていました。途中多少の混雑はあったものの、ほぼ順調に河口湖まで到着。その後の渋滞もさほどのことはなく、10時過ぎには到着しました。ただ、駐車場は混み合っていそうだったので、臨時駐車場にとめてシャトルバスで会場と往復。結果的には待ち時間もなく、駐車料金もなかったためラッキーでした。
芝桜はピークは過ぎていたようですが、まだまだ十分見頃。どこも人だらけなのには多少閉口しましたが、こればかりはしょうがない。
富士芝桜まつり

アネモネ富士山モデル付き

芝桜はきれいですが、種類はそれほどないので、一通り回るともういいかな、という感じ。1時過ぎには会場を出ました。

多少時間がありそうだったので、せっかくここまで来たのだからと、富士の「氷穴」を見に行きました。深さ20mほどの竪穴で、中の気温は0℃程度。一番下には万年氷があります。溶岩流の後も間近で見られて面白い。
氷穴入り口氷穴

その後は、最後の目的地山中湖の「花の都公園」です。昨年来たときは富士山がきれいでしたが、今日は曇って見られず。でもチューリップは見頃でよかったです。
ネモフィラ

チューリップ

チューリップ

珍しく200mmのズームレンズを付けてみたら、花と人の写真がなかなか面白く撮れました。お見せできないのが残念(笑)。

山中湖から、スマホナビの指示通り走ったところ、高速を使わずに帰宅。それでも2時間半かからず、前回の15時間ドライブは何だったのか、という感じ。

ただ、帰りにサービスエリアでおみやげ買おうと思っていたあてがはずれてしまい。おみやげなしだったのはちょっと残念でした。

今回は芝桜リベンジできたほか、花の都公園にも回れたし、予定外の氷穴まで見られて満足でした~
Date: 2017/0514 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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Wine Advocate誌で2007年、2013年に続いて3度めの100点を取ったスケアクロウ(Scarecrow)の2014年が国内入荷しています。

ワイナリー紹介はこちら
Scarecrow Wine: Inglenookの遺産を継ぐもう1つのプレミアム・ワイナリ

ナパで一番古いカベルネ・ソーヴィニヨンと言われている1945年に植えられた畑というだけでもワクワクするものがありますが、評価もそれに見合ったものになり、セカンダリー・マーケット(オークション)でも人気。Liv-exのインデックスに、オーパス・ワン、スクリーミング・イーグルと並んで取り入れられています。

数年前は国内価格7万円くらいからありましたが、今や10万円前後。ほかのワインの値上がりを考えると特別に高くなっているわけではありませんが、庶民にはなかなか手の出ないワインです。

セカンドのMエタンなら3万円強。こちらも2014年はWine Advocate誌で94点。こちらも評価は高く、セカンドではなく「セカンド的」な位置づけと言われています。同じような立場のワインだと、ハーランのメイデンがありますが、メイデンは最近のものは4万円台。評価はMエタンの方がやや上(2014年はメイデンも94点と高評価ですが、それ以前は92、93点くらい。Mエタンはだいたい94、95点)。ファーストの価格もどっこいどっこいですから、Mエタンはお買い得感がありますね。オーパスより安いですし。

ちなみにスケアクロウという名前は創設者が映画『オズの魔法使い』のプロデューサーだったことから付けた名前。Mエタンは、登場人物である「ブリキ男」のフランス語表記です。



Date: 2017/0513 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ナパの観光協会であるVisit Napa Valleyが2016年のナパの観光産業の調査結果を公表しました(Napa Valley tourists spend nearly $2B in 2016 | The North Bay Business Journal)。

過去の報告は
順調に成長を続けるナパの観光産業
2012年のナパの観光客は300万、9割以上が「また来たい」
をご覧ください。
napa valley
年間の観光客数は330万人から350万人に増加しました。

また観光客が消費した額は2年前の前回調査の16億3000万ドルから19億2000万ドルと17.5%も伸びました。

このうち69.9%は宿泊客による消費で、一人1泊あたり401.59ドル消費している計算になります。ちなみに日帰り客の平均は146ドルと約1/3。

海外からの観光客では中国がついにカナダを抜いてトップに。
Date: 2017/0512 Category: おすすめワイン
Posted by: Andy
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ナパのルイス(Lewis)といえばカベルネ・ソーヴィニヨンが有名で、2016年はWine Spectator のワイン・オブ・ザ・イヤーにも輝いた名門です。

lewis

例えば、今回紹介するナパのシャルドネ2014はWine Spectator で95点、実はワイン・オブ・ザ・イヤーの2013カベルネと同じ得点です(このワインもトップ10くらいに入る可能性ありそうです)。このヴィンテージに限らず、同誌の評価はずっと90点台。キスラーあたりと比べても遜色ない評価です。

しかも価格はずっと安いのに、なぜかあまり気にされていない感じがするんですよね。

理由をいくつか考えてみました。

ルイスのイメージがシャルドネと合わない(ラベルはやや野暮ったさを感じるし、全体に重々しいイメージがある。オーナーがレーサーだった、そこまで気にする人はレアだろうけど)。

ナパのシャルドネというのが時代遅れのイメージ(ハイドやハドソンもあるし、コンガスガードもナパなんですけどね)。

畑名ではなくAVAというのがランク下に見える(自社畑を持っていないので、購入ブドウで畑についても細かい情報が出ていないのは確かに気になるところではあります。ただ、単一畑よりブレンドの方が美味しくなるというのも珍しくない話)。

樽もしっかり使って濃い系の作りが時代遅れ(トップクラスのシャルドネはどこもしっかりした作りだし、そういうのが好きな人の方が普通でしょ)。

Wine Spectator以外ではあまり評価されていない(Wine Advocateにはほとんどレビュー載ってないんですよねえ。パーカーが嫌いなのかな?)

と、いつくつか考えてみましたが、AVAのところ以外は根拠薄弱ですね。

まあ、与太話はさておき、このワインはお買い得だと思います。IPOBじゃなきゃ飲まないって人でなければおすすめ。



Date: 2017/0511 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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大阪の人気ワインショップ、ワッシーズが経営する「ワッシーズダイニングスープル 」で、リトライのテッド・レモンを迎えたワインメーカーズディナーが開催されます。場所は四天王寺です。

■ワイン会詳細
日程:2017/5/23(火)
時間:19:00~
会場:ワッシーズ・ダイニング・スープル
募集人数:20名様 (先着順)
会費:18,000円(税抜)

リトライに関しては
Littorai Wines: 才人Ted Lemonの率いるエレガント派の急先鋒
を参照。また私の過去の試飲記事はリトライのシャルドネ/ピノ・ノワールを9種類試飲、個人的ダントツトップはやはり…
リトライ試飲第2段、意外な旨さのシュナン・ブラン
です。

過去記事にも書いていますが、リトライのテッド・レモンはブルゴーニュの一流ドメーヌでヘッド・ワインメーカーをしていた才人。現在はソノマ・コーストで冷涼な畑からのピノ・ノワールとシャルドネを作っていますが、ソノマ・コーストのパイオニアであり、多くのワインメーカーから尊敬され、アドバイスを求められています。2010年にはSFクロニクルバレていますワインメーカー・オブ・ザ・イヤーにも選ばれています。

申込みはこちらから
ワッシーズイベント予約フォーム
Date: 2017/0510 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ダン(Dunn)といえば、創設者のランディ・ダンの強烈な個性で知られるワイナリーです。作るワインはカベルネ・ソーヴィニヨンのみ。購入ブドウを中心にしたナパ・ヴァレーと自社畑のハウエル・マウンテンの2種類のみを30年以上にわたって作り続けています。極めてタニックな長熟型で、過熟を嫌い、アルコール度数を下げるために逆浸透膜を使うことも厭わないという姿勢はときに批判を浴びますが、それすら気にすることもなく自らを貫く姿勢には「侠気」という言葉が似合います。Wine Spectatorがかつて掲載した「ナパの異端者」特集で表紙を飾ったのももちろんランディ・ダンでした。

こういった姿勢ですから評論家には支持されていないのかというと、実はそんなことはなく、例えばWine Advocate誌では2003年以降、ハウエル・マウンテンで94を下回る点は付いていません。

このほど日本に入荷した2013年は同誌で95-97、アントニオ・ガッローニのヴィナスではなんと98点がついています。ロバート・パーカーによると飲み頃も2014~2040年とのことで、長熟型は相変わらずながら、飲みやすさも増しているのかもしれません。なお、97点をつけているデカンター誌は2070年!まで飲めるとのこと。もう私は生きていませんが(笑)。

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ダン・ヴィンヤーズ カベルネ・ソーヴィニヨン "ハウエルマウンテン" ナパ・ヴァレー [2013] … ≪歴史的超大作完成≫ ●[AG98点/DC97点/RP95-97点] …
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【98/97/97】史上最高 ■孤高の山カベ・アーティスト。過熱を嫌う、ハウエルマウンテンのカリスマによる無二のマスターピース!【Dunn Cabernet Sauvignon "Howell Moutain" Napa 2013】 < 今、ダンは孤高の域…

さて、紹介するもう1つのカベルネはジンファンデルで有名なターリー(Turley)のもの。ナパの自社畑で1980年代から有機栽培しているカベルネ・ソーヴィニヨンを満を持して2010年ころから作っています(Turleyブランドでは2012年から)。2013年はWine Advocate誌で91点、ヴィナスは92点。日本には初上陸です。

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【出現!】本邦初公開■ついに上陸…ジンファンデルの帝王、ターリーより、ナパ・ヴァレー産カベルネ!!!!【噂の品、解禁。】【Turley Cabernet Sauvignon "Estate" Napa Valley 2013】 * * * 楽天初登場 * …
Date: 2017/0509 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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サンタ・クルーズ・マウンテンズを代表するピノ・ノワール/シャルドネのプロデューサーがリース(Rhys)です。今回はホースシューのピノ・ノワール2013年をいただきました。

これまで紹介したリースのワイン
最近飲んだワイン~リース・ピノ・ノワール・ファミリー・ファーム・ヴィンヤード2012
最近飲んだワイン~リース(Rhys) ピノ・ノワール・ベアワロー・ヴィンヤード 2012
最近飲んだワイン:リース・ピノ・ノワール・アルパイン・ヴィンヤード2013

Rhys

畑の場所は先日のアルパインから0.5マイル(800m)ほどしか離れていませんが、丘を一つ越えるため、アルパインよりは少し暖かいそうです。また、地質は大きく異なっており、ここはシェールの地層。とても水はけがいいとのことです。

色はアルパインと同様やや濃い目ですが、アルパインに感じた「濁り」はないようでした。ラズベリーの香り。透き通った酸がきれいです。最初は赤系の果実が勝った印象ですが、飲み進めるにつれて、ブルーベリーの印象がでてきます。鉱物的なニュアンスも少しあります。

全体の印象はアルパインにかなり近いです。敢えて言うならこちらの方がより引き締まった感じがしたかも。カリフォルニアのピノなんて、と思っている人に飲んでもらいたいワインです。

ちなみにWine Advocate誌では95+点です。

Date: 2017/0508 Category: 技術系
Posted by: Andy
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話のネタというか記録のために書いておきます。

ゴールデンウイーク、遠出はしなかったのですが、家族がどこかに出かけたいというので、富士山のふもと、本栖湖の近くで開催されている「芝桜祭り」に行ってみることにしました。昨年は、山中湖の近くにチューリップを見に行ったのですが、今年はチューリップの開花が遅れていてまだ3分咲き程度ということだったので、芝桜に行くことにしたのでした。

家を出たのは10時ころ。富士山まで行くのにちょっと遅めですが、昨年は11時ころ出発だったことを思えばまだマシです。スマホのナビは渋滞で3時間半くらいかかると言っています。

ランチはコンビニおにぎりで、途中のパーキングエリアで済まし、大体予定通り、1時前くらいに河口湖のインターに着きました。

そこから本栖湖方面まではまだ20km。かなりの道のり、しかも渋滞です。途中からは芝桜まつり会場への「迂回路」の方に回りましたが、最初は空いていたもののやはり途中からは大渋滞。このままでは5時の閉園に間に合うかどうかというところ。この道は青木ヶ原の樹海のところで、スマホの電波もなかなか入らないくらい。

なんとか電波がつながったところで電話して聞いてみたところ、6時半までは開けるということだったので、そのまま進みます。

しかし…、残り5kmくらいのところで右折してからは、10分で100mも進むかどうかという大渋滞。しかも進むのはほとんど、あきらめてUターンして帰った車の分という感じです。さらにこの道、店もなにもなくトイレにもいけません。

結局6時半くらいに仮設のトイレがあるところを通り、そこで用を足して、Uターンすることにしました。
唯一の収穫は車から見た富士山がきれいだったこと。

富士山

帰りの青木ヶ原もまた1時間ほど渋滞。中央高速も30kmほど渋滞でしたが、それまでの渋滞に比べたら全然楽でした。

家に帰ったのは夜中の1時半過ぎ。結局15時間半、ほとんどドライブだけしていたことになります。さすがに疲れました。

あまりに達成感がなかったので、翌日は横浜の「全国都市緑化よこはまフェア」を見に行くことに。中華街でおいしいランチ食べて、山下公園から象の鼻、日本大通りで花を見て、こちらはそれなりに充実して時間をすごせました。

牛バラそば。肉トロトロ。これは美味しい

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さて、富士山は来週リベンジに行くそうですが、どうなることでしょうか。
Date: 2017/0507 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ふるさと納税の返礼品で届いた肉で焼肉をしました。1万円の納税で、牛の肩ロースと腕肉が300gずつ、豚のバラ肉が500g。家族4人で食べるには結構な量がありました(豚は今回半分くらい残していむす)。
牛肉

いい肉なので、味付けもせず、シンプルに焼いて、焼肉のたれ(モランボンのと塩レモンの2種類)を付けて食べました。家で焼肉なんて久しぶりでしたが、なかなか美味しかったです。肩ロースはかなり霜降りでしたが、脂がしつこくなく、食べやすく美味。腕肉はちょっと硬い筋がありましたが、それを除けば赤身で肉の味が堪能できます。豚バラは脂が旨く、個人的には牛肉より好きかも。

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ワインは前日に開けたピノ・ノワールもあったのですが、焼肉のたれにはやっぱりジンファンデルだよなあということで、セント・フランシスのリザーブ・ジンファンデル2004。

熟成して甘みよりも酸味がやや勝っていましたが、肉とワインは最強コンビですね。珍しく1日で半分以上飲んでしまいました。

ワイン

今日はプロバイダの障害で、パソコンからネットにつながらず、スマホからの更新です。困ったもんです。
Date: 2017/0506 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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アマゾンのプライム会員であれば、アマゾン・プライム・ビデオが無料で見られることはご存知でしょうか。僕もプライム会員ではありますが、実は最近までちゃんと試したことがなかったのです。なかなかパソコンに向かって映画を見る時間もないし、といったところでしたが、実はスマホにダウンロードしておいて、オフラインでも見られるので、行き帰りの電車の中で映画見るのもありかな、と最近思いつつあります(スマホで見た続きを他のデバイスで見ることも簡単にできます)。

アマゾン・プライム会員になっていない人は30日間の無料体験も可能です。
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ちなみに、Fire TVなどを使えばパソコンではなく普通のテレビでも見られます。また、僕はもっと安直にパソコンからHDMIケーブルでつないでテレビで見ることもあります。


それで、ワインの映画でも見ようかと思い立ったわけですが…
実はこのブログでも人気記事の1つに「ワイン映画の歴代トップ10は?」があります。

ここに出てくるワイン映画をプライムビデオで調べたところ、残念ながら無料で見られるのは「サイドウェイ」だけでした。

サイドウェイ(字幕版)
この映画は多くの人がご存知だと思いますが、米国におけるピノ・ノワール・ブームの立役者とも言われています。また、メルローをディスったことでも有名です。ワイン以外に映画としてよくできているので、もしご覧になったことがなければぜひ見ることをお薦めします。

というわけで、それ以外にワインが出て来る映画をいくつか探しました。

ぶどうのなみだ
これは大泉洋さん主演の邦画です。北海道でピノ・ノワールを作っている話ですが、内容はメルヘンタッチとのこと。お金を出して見るのはどうかな、という気もしないでもないですが、映像の雰囲気はよさそうです。

A Year in Burgundy
こちらはドキュメンタリーで、ブルゴーニュでのワイン作りの1年を追ったものです。英語です。

Wine Oh TV
こちらは、ワイン講座のシリーズです。英語です。

無料ではないですが、Amazonビデオで有料で見られるものもあります。

SOMM(400~1000円)
マスターソムリエの試験を目指す人達を追った映画。マスターソムリエになるのはとても大変です。

サイドウェイズ(400円)
こちらは日本版の映画。小日向文世さんが主役。鈴木京香さんがヒロイン役です。オリジナルがサンタ・バーバラを舞台にしているのに対して、こちらはナパ。ニュートンやダリオッシュがふんだんに出てきます。

Date: 2017/0504 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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Wine-Searcher.comで、最も検索されているカベルネ・ソーヴィニヨンのワインをまとめた記事が出ていました(The Most Searched-For Cabernet Sauvignon | Wine News & Features)。ただし、ボルドーのワインは別記事で扱うために除いているとのこと。

トップ10を紹介します。

1. Screaming Eagle Cabernet Sauvignon, Napa Valley
2. Caymus Vineyards Cabernet Sauvignon, Napa Valley
3. Scarecrow Cabernet Sauvignon, Rutherford
4. Caymus Vineyards Special Selection Cabernet Sauvignon, Napa Valley
5. Shafer Vineyards Hillside Select Cabernet Sauvignon, Stags Leap District
6. Penfolds Bin 707 Cabernet Sauvignon, South Australia
7. Robert Mondavi Winery Reserve Cabernet Sauvignon, Napa Valley
8. Dunn Vineyards Cabernet Sauvignon, Howell Mountain
9. Concha y Toro Don Melchor Cabernet Sauvignon, Puente Alto, Chile
10. Silver Oak Cellars Cabernet Sauvignon, Alexander Valley

トップ10のうち8本がカリフォルニア、うち7本がナパのワインという圧倒的なナパ人気です。ただ、意外なことにオーパス・ワンは入っていません。カベルネ・ソーヴィニヨンと名乗っていないから除外対象なのでしょうか。普通位考えたらトップ10に入らない理由はないと思います。

スクリーミング・イーグルやスケアクロウはオークション市場でも人気の高いワインで、Liv-exのインデックスの計算にも入っているくらいですから、上位はうなずけますね。


ケイマスが未だに高い人気なのはちょっと驚きました。しかも2位と4位。ワイン・スペクテーターの年間ベストワインを2回獲得したという実力によるものでしょうか。

5位のシェーファーはうなずけるところ。ヒルサイド・セレクトはカベルネ100%で作られており、カリフォルニアのベスト・カベルネといっても過言ではないでしょう。


7位のモンダヴィは、特別評価が高いというワインではありますが、やはり人気高いのですね。

8位はダンのハウエル・マウンテン。ダンの評価は年を経るごとに上がっていっているようなきがします。


10位は唯一ソノマのワイン。シルバーオークはナパよりもアレキサンダー・ヴァレーの方が人気が高いです。


Screaming Eagles
Date: 2017/0503 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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ソノマのドライ・クリーク・ヴィンヤードがコルクにサスティナブルに関する情報を印字することで特許を取得しました(Dry Creek Vineyard Awarded U.S. Patent For Wine Cork Closures With Sustainable Sourcing Information)。

ドライ・クリーク

かなり細かく具体的に記されているようです。ラベルに書くのはわかりますが、コルクに書くのは斬新で面白いですね。
Date: 2017/0502 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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2014年8月25日にナパ南部で起こった地震で大きな被害を受けたのがトレフェセン(Trefethen、トレフェッセン)。歴史あるワイナリーの建物が完全に歪んでしまいました。

このほど修理と改装が完了し、5月6日にリオープニングのイベントが開催されます。
Trefethen

昨年訪問したときはまだ工事中でした。無事に直ってよかったです。

トレフェセンはナパのオークノールにあり、ワイナリーの周りに多くの自社畑を持っています。ピノ・ノワールやシャルドネなどに向く涼しいカーネロスと、暖かくてカベルネ・ソーヴィニヨンなどに向くヨントヴィルの間に位置することから、涼しい土地向けのブドウも暖かいところ向けのブドウも作れるのが面白いところです。


Date: 2017/0501 Category: 業界ニュース
Posted by: Andy
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5月5日はインターナショナル・ソーヴィニヨン・ブラン・デーだそうですよ。いつから始まったのか、ちゃんと調べていませんが、どうやらニュージーランドのマルボロ発のイベントのようです(Sauvignon HQ & International Sauvignon Blanc Day - Marlborough - Eventfinda)。

カリフォルニアのソーヴィニヨン・ブランは、生産量としては下降気味なのですが、品質は上がっている気がします。おそらく、安い価格帯の白として、ピノグリとかが普及したため、やや高級ワイン方面にシフトしているのではないかと、思っています。品質的にも、香り高いソーヴィニヨン・ムスクをブレンドしたものも増え、軽くてさっぱりとしたワインというイメージから、高級ワイン系にシフトしているようです。

近年では、スクリーミング・イーグルのソーヴィニヨン・ブランが、1000ドルをはるかに超える高価格で取引されるなど、イメージも上がっているのではないでしょうか。

このゴールデンウィークは天気も良く(本日は雷雨が予想されていますが)、気温がかなり上がる日もおおそうです。ソーヴィニヨン・ブランを開けるのにいい陽気になってきましたね。

これはソーヴィニヨン・ブランの中でも長期熟成した異端的ワイン


美味しいソーヴィニヨン・ブランが飲みたいとき、まずはこれ。


ラベルに目をひかれますが、ワインも美味しいですよ。


ワイン&スピリッツ誌の2016年ベスト・ソーヴィニヨン・ブラン米国代表


ナパを代表する人気ソーヴィニヨン・ブラン


メルカですよ!メルカリじゃありません