SF Chronicleの記事でスパークリングについては簡単に触れただけだったので,12月ということもあるし,たまには全体を整理しておきます。パーカーの掲示板でも関連するスレッドがあったのでご参考に。

米国でスパークリングを専業あるいはメインでやっているワイナリというと,ナパのSchramsberg(シュラムスバーグ)やDomaine Chandon,Mumm Cuvee Napa,Domaine Carneros,ソノマのIron Horse,J,Gloria Ferrer,Korbel,Anderson ValleyのRoederer Estate,オレゴンのArgyle(アーガイル)あたりが有名です。このほか,Cliff Lede(S. Anderson)やArtesa(Codorniu Napa)はかつてはスパークリングを結構作っていましたが,今はほとんどやっていないと思います。また,オレゴンのSoterはピノが中心ですが,スパークリングの評価も高く,ソノマのSchug(シュグ)は珍しい赤(ピノ・ノワール)のスパークリングを作っています。また,Gruet(グリュエ)というニューメキシコにあるワイナリが近年注目を高めているようです。

不思議なことにセントラル・コーストではあまりスパークリングを作っているところはないようです。

これらの中で品質という点でよく名前が上がるのはSchramsberg,Roederer Estateがトップ2でしょう。Domaine Carneros,Gloria Ferrerがそれに次ぐところ。Iron Horseは当たりはずれがあるという話もありますが,個人的には非常に好きです。オレゴンのArgyleやSoterを強く推す人も結構見ますが,多分カリフォルニアのものほど出回っていないので,飲んでみればこちらがいいという人は多いのかもしれません。

一方,コスト・パフォーマンスの高さでいうと,品質でもかなり人気のGloria Ferrerとか,前述のGruet,またかなり庶民的なブランドながら飲んでみると意外においしいといわれるKorbelといったところの名前が挙がります。

日本で買うなら,Gloria Ferrerはやまやで2000円程度のリーズナブルな価格で買えます。Gruetは気付いていませんでしたが柳屋などで扱っています。



SchramsbergではJ. Shram,RoedererではL'Ermitageというのが上級キュベですが,Roedererは古いヴィンテージしか入っていないようです。



また,SF Chronicleのトップ100のうち,RoedererのブリュットとDomaine Carnerosのブリュットは日本でも売っています。値段も高くありません。



オレゴンのアーガイルは上級のものはありませんが,普通のは日本でも買えます。



Soterのロゼ2001年はWine Advocate誌で92点が付いています。



ちなみにWine Advocate誌ではあまりスパークリングは取り上げておらず,90点以上が付いているのはこれまでで14本に過ぎません。うち,Argyleが6本,Soterが2本,Iron Horseが2本,あとはKalin Cellars,Kristone,La Sirena,St. Innocentです。現在日本で売っているのはおそらく上記のSoterだけ。Iron Horseは1996年のBrut Late Disgorged Twoが92点,2000年のBrut Roseが91点です。Brut Rose好きなので日本に入荷してほしいものです。