ピノ好きを自認する筆者ですが,今を去ること十数年前,ピノを飲んで初めて感激したことがありました。当時ピノの説明というと「ビロードのような」といった形容詞が付くことが多かったのですが,それまで飲んだピノは薄かったり酸っぱかったりするのが多く,どこが「ビロード」のようなのか全く分からなかったのでした。

それが,あるワインを飲んだとき「これか!」と天から啓示を受けたかのようにその感覚が分かったのですが,何を隠そうそのワインこそが「ロバート・モンダヴィ ピノ・ノワール リザーブ ナパヴァレー 1994」だったのです。そのとき,隣で飲んでいた友人も一口飲んで「ををっ」と遠峰一青ばりの声を上げていましたから今思ってもあのボトルは特別だったのかもしれません。

その同じワインが柳屋で1万9800円。しかもマグナム。これがもしあのときと同じ感動を味わせてくれるのなら決して高くない値段ですが,初恋の人と再会するようなもので,会わない方が幸せだったりする場合もあるわけです。

というわけで気になるけど,ちょっと手が出ないワインなのでした。

●ロバート モンダヴィ ピノ・ノワール "リザーヴ" ナパヴァレー 1994 《◎1500ml マグナムボトル》

同じページで売っているレギュラーのカベルネやオークヴィルもなかなかお買い得です。