先週,Napaで「The Future of Napa Valley: Beyond Hang Time」というタイトルのセミナーが行われました。もともと「Hang Time」(収穫までの時間)をどんどん延ばすことでブドウの樹が傷むのではないかという話から始まったセミナーのはずですが,話の焦点は地球温暖化とその影響といった方向にずれてきたようです。で,Wine Business Onlineに「つまらない」まとめ記事が出ていたのですが,「俺の感想は違うよ」というのがこのブログです。
"I’m not sure if this qualifies as burying the lede (Napa Valley Grapegrowers look Beyond Hang Time), but the title and opening paragraphs of the article published today by Wine Business Monthy on the Hang Time Seminar at Copia last week certainly doesn’t reflect my main take away from the climate portion of the talk."

Pinotblogger: the Capozzi Winery blog Is Global Warming Good For Napa?

Pinotbloggerというこのブログはソノマでワイナリを作っているJosh Capozzi氏のもの。先日のAmerican Blog AwardsでBest Winery Blogを受賞しています。

で,この人の感想は確かに目から鱗。ブドウ作りにとって重要なのは平均気温よりも「extreme weather」(極端な高温や低温)。実は温暖化で平均気温が上がる一方では,extreme wetherはむしろ起こらなくなってきているそうです。
確かに,Napaの月別の最高・最低気温の記録を見ると,ほとんどが1990年以前のもの(唯一1998年に8月に106度というのがあります)。この結果だけからすると,地球温暖化はむしろブドウ生育にとっては福音かも,ということになります。