あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。今さらですが、お勝手口的に10大ニュースをまとめてみました。

10位:ワイナリも地震寄付
東日本大震災では米国でも赤十字への寄付活動が盛んに行われました。JALの訓練学校があったナパは仙台の空港がある岩沼市と姉妹都市であり、チャリティ・イベントが開かれました。ワイナリでも寄付の動きがありました。

参考:ナパ市が姉妹都市の岩沼のためにチャリティ・イベント5万5000ドルを集める

9位:Gary Vaynerchuk、ワインビデオから引退
今後については今年発表される予定ですが、ワインだけでなくソーシャルメディアをからませたコンサルタント的なことをやっていきそうな感じです。

参考:衝撃!Gary Vaynerchukがワインビデオから引退

8位:Bill Harlan氏来日
セミナーに参加させていただき、HarlanやBondのワインを並行して味わうという貴重な機会が得られました。完璧を求める努力を見ると、高評価も当たり前だなあと思いました。

参考:Harlan EstateオーナーBill Harlan氏来日記念セミナー

7位:Jess Jackson亡くなる
Robert Mondaviほどの影響力はありませんが、ソノマのKendall-Jacksonの創設者であるJess Jacksonが亡くなりました。パーカーがソノマ初の100点を付けたVeriteなどもJackson Familyの傘下であり、優良なワイナリを数多く育てた功績は大きいと思います。

参考:Kendall-Jacksonの創設者Jess Jacksonが亡くなる,81歳

6位:CoppolaがInglenookブランドを取得
Coppolaが創設以来の悲願だったInglenookの名称を取得しました。年末にはワイナリ名も正式にInglenookに戻したそうです。

参考:Coppola悲願のInglenook名称を取得,マルゴーのワインメーカーを採用

5位:2011年は難しいヴィンテージ
天候不順が続いて、2011年はなかなか難しいヴィンテージになったようです。ただ、1990年代に難しいヴィンテージだった1998年のワインが近年むしろ好ヴィンテージとされていた1997年よりも魅力を発揮している場合があるなど、ヴィンテージの評価もあまりあてにならないのかも、と思うところもあり…

参考:ソノマの収穫に雨の被害

4位:神の雫
ワイン漫画「神の雫」でDiatomの漢字ラベルのワイン「波紋」などが複数号にわたって取り上げられました。「使徒」ではありませんが、ある意味「使徒」より大きな扱いといっても過言ではないでしょう。
このほか、神の雫の後ろに掲載されている葉山考太郎さんのコラムでAugust Westが激賞されるというのもありました。

参考:今週の「神の雫」にDiatomの「波紋」が登場

3位:シャルドネおいしいよ
今年は、年初のKongsgaard Judge、その後のMarcassin、Neely、Diatomの波紋、「サムライ・ビューティ」、そして年末のMoon Selectなどおいしいシャルドネをいろいろいただきました。カリフォルニアのシャルドネは近年品質が上がっており、一方で価格はほとんど変わっていないので、随分お買い得感が増しています。濃くて甘いだけのシャルドネの時代はもう遠くなりました。シャルドネ敬遠している人にも飲んでほしいものです。

2位:Wine Advocateで大変革
ワイン評論家の代名詞といってもいいほど有名なロバート・パーカーがカリフォルニアワインのレビューから手を引くことになりました。12月には新担当のAngonio Galloniによるナパのレビューが初めて登場しています。急激な変化はなさそうですが、徐々にGalloni色が出てきそうな感じもあります。
とはいえパーカーはMarcassinのシャルドネに白ワインとしては歴代2本目となる100点をつけたり、企画ものでVeriteやTallyに高得点を付けるなど、まだまだ存在感があります。
一方で、暮れにはワイナリ訪問で金銭を要求した疑いを提示されたJay MillerがWine Advocate誌を離れることになりました。こちらの解決はまだかかりそうです。

参考:Wine Advocate誌に大変革,カリフォルニアとコート・ドールはAntonio Galloniの担当に

1位:電子書籍でワイン本書き始めました
電子書籍のブームが来るのはまだまだですが、自分で作る分には簡単にできる時代がやってきています。そこで、カリフォルニアワインの本を書くことにしました。掲載ワイナリ200以上を目標に作業していますが、なかなか進まないのが悩ましいところです。春に出せたらいいなあと。