中村倫久(のりひさ)さんがカリフォルニアで作るワイン「Noria」のワイン会に行って来ました。場所は新宿の蕎麦屋「大庵」。カリフォルニアワインの「バイザグラス」キャンペーンで表彰されたこともある、ワインに力を入れているお店です。



この方が中村さん。とてもよくしゃべる方です(笑)。ホテルニッコーのサンフランシスコで働いていたときにナパに行ったのがきっかけでカリフォルニアワインにはまり、UC Davisで勉強してワインメーカーになったそうです。Koves-NewlanからPine Ridge、Napa Wine Company、それから現在も働いているArtesaに。Artesaでアシスタント・ワインメーカーをしながら自分のワイナリを始めました。

ワインのコンセプトは日本食に合うワイン。現在はシャルドネとピノ・ノワールをどちらもソノマ・コーストのSangiacomo(有名な畑でRavenswoodなど多くのワイナリがここのブドウを買っています)のブドウで作っています。


こちらがボトルデザイン。Noriaというのはスペイン語で水車の意味があるので、水車風のデザインにしているとのこと。なかなかシックです。

今回は、このシャルドネとピノ・ノワールをRussian River ValleyのPedroncheliと比べながら飲むという趣向でした。



料理は最初と最後にそばをいただくコース。最初のそばはバジルがねりこんであるという面白いもの。そばつゆでもいいのですが、塩をつけていただくと、バジルの風味がより広がってとてもおいしいそばでした。白ワインにも合います。


シャルドネはPrdroncelliのものは、やや樽が効いており、青りんごのような香りが特徴的でした。Noriaは酸が効いていて、後味にかすかな苦味があります。一方で白桃のようなトロっとした香りもあって、いいバランス。

先ほどSangiacomoのブドウを使っていると書きましたが、その中でもDijon95、Hyde、Wenteの3つのクローンを同量ずつ使っているそうです。すべて樽熟成ですが、新樽比率は25%に抑えているとのこと。また、半分はモンラッシェという酵母、半分は野生の酵母を使うことで複雑さを出すなど、いろいろ工夫されているそうです。

続いて、ピノ・ノワール。

Pedroncelliはシンプルですがチャーミングでおいしいワイン。赤系の果実の風味にかすかにブルーベリーっぽい青系の果実っぽさも感じました。Noriaはさらに果実味豊かで、口に含んだ瞬間に、イチゴやラズベリーなどの赤系の果実の風味が広がります。かすかな甘みも。酸が豊かで、果実味のふくよかさとのバランスがよく取れています。日本食に合うというのはうなずける味でした。

後は料理の写真。どれもよかったです。あ、でも次の写真の右端の鴨はシャルドネよりピノ・ノワールで食べたかったかな。ごちそうさまでした。

なお、Noriaのワインは、渋谷の東急百貨店本店、同東横店、恵比寿のPARTY、麻布十番のニッシンワールドデリカテッセンで販売しているそうです。