カリフォルニアのレビュワがAntonio Galloniに代わってから2回めのナパ特集を含むWine Advocate誌の204号が発行されました。ナパのワインは、この秋にリリースが始まった2010年のものが中心です。100点が付いたワインは2007年のScreaming EagleとDana Estateの2010 Cabernet Saivignon Lotus Vineyardの2本。うち2007年のScreaming Eagleは既に2年前にパーカーが100点を付けていたワインです。

100点ワインの本数だけ見るとやや少ないですが、2010年のワインの質が低いというよりも、Galloniの方がやや点が辛めなのかな、という印象です。

というのはGalloniの総括では2010年のナパは2007年(このヴィンテージではパーカーは14本の100点を付けています)以来の素晴らしいヴィンテージだとべた褒めしているのです。涼しく長い生育期間で全体的に素晴らしいワインになっているとのことです。ただ、やや気温が低すぎて、山麓の畑で作られるいわゆる山カベは、ちょっと熟し足りないといったケースもあるようで、どちらかというと谷カベの年と言えそうです。

一方で2011年は、ここ数十年で一番難しい年だとのこと。気温が低かった上に雨が多く、ナパでは珍しくカビの被害が広がりました。そのため収量もかなり少なくなっています。2011年は谷カベよりも、霧の影響が少ない山カベの方がコンディション的にはいいとのことです。なお、2012年は収量も品質も良かったことから、2011年のワインに2012年のものをブレンドする生産者も結構出てくるのではないかとGalloniは見ています。

総括以外のトピックについては別の記事に書きます。