北カリフォルニアを中心に、カリフォルニア全体が異例なほどの冷夏になっています(California's Cruel Cool Summer)。
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ある記事によると、サンフランシスコの気温は1965年以来の低さとのことで、最高気温が華氏70度(約摂氏21度)を上回った日は6月で5日、7月もこれまで7日しかないとのこと。

冷夏の原因は、マリン・レイヤーと呼ばれる太平洋の湿った冷たい雲の塊が非常に強いこと。おそらく8月も今の涼しさが続くであろうとのことです。

北カリフォルニアの冷夏というと、今世紀に入ってからだと2011年が代表的な年。ナパではカベルネ・ソーヴィニョンが成熟しきらないという異例な年になりました。

ワインメーカーは口をそろえて「これまでで一番難しかった年」だと言い、ヴィンテージの評価もあまりよくありません。

一方で、10年を過ぎて熟成を見ると、温暖な年よりもきれいに熟成しているという意見も多々見られます。

生産者によっては、ブドウの房の周りの葉をよけて日当たりをよくするなどの対策を始めているところもあるそうです。ただ、9月10月に熱波が来ることも珍しくないので、リスクを伴う作業でもあります。どちらにしても生産者にとっては悩ましい夏になりそうです。