ニューヨーク・タイムズによると、Wine Advocate誌でカリフォルニアなどのレビューを担当するAntonio Galloniが同誌を辞めることが判明しました(A New Web Venture for Antonio Galloni - NYTimes.com)。

Antonio Galloniは2011年8月の196号からカリフォルニアを担当。それまでのイタリア/シャンパーニュに加え、ブルゴーニュのコート・ドールとシャブリまでも担当範囲にし、パーカー後継の第一人者と見なされていました。それだけに今回の辞任は影響が大きく、後任がまだ決まっていないということからも、今後の混乱が予想されます。特にユーザーにとっては、レビュアには長期間の一貫性が最も求められる要素であり、ようやくGalloniのレビューに慣れてきたところでの辞任は、今後のWA離れにつながるおそれもありそうです。

辞任の理由としては、もっとワインを広げるために、自分の独立性を維持してレビューを書きたいとのこと。昨年発表された同誌の体制変革により、編集長がロバート・パーカーからシンガポール在住のリサ・ペロッティ・ブラウンに変わったことも一因として挙げています。

なお、パーカーは記事が出る数時間前に、辞意を伝えられたとのこと。ただ、新しいWine Advocateの社員になることを拒んでいたことから辞めるのではないかという感触は持っていたようです。今後もGalloniを応援すると、大人の対応を見せています。