「House of Mondavi」という本が6月19日に発売されます。その一部がWall Street Journal Onlineに出ていました。それによると,モンダヴィ凋落の遠因はモンダヴィ家絶頂の90年代末にあったとのこと。ロバートが,UC DavisやCopiaなどに多額の寄付をしたことが響いたのです。
"The roots of the problem lay in the late 1990s, when Mondavi stock was trading near the top of its range. "
How the Mondavis Lost an Empire

21世紀に入り,ドット・コム・バブルの崩壊とともに,カルト・ワイン・ブームも崩れ,高級ワイン市場は大きく衰退しました。さらにTwo Buck Chuckの台頭や,オーストラリアのYellow Tailのブームによって,稼ぎ頭だったWoodbridgeの業績にも大きな影響が出ました。これらによってモンダヴィの株価は急降下。寄付を支払うことがほとんど不可能な状況に陥ったのです。

ロバートを救う道,それはRobert Mondavi Wineryを手放すことしかなかったのでした。

誰もが敬愛し,ナパの繁栄の象徴であるRobert Mondavi。彼の不幸を読むのは,読むほうにとっても痛みを伴いそうです。ですが,カリフォルニアワイン・ファンとしては,読んでおかなければいけないかなあと思っています。