ロバート・パーカーがJoseph Phelps Insigniaの全ヴィンテージ1974年~2012年までを試飲したレポートを発表しました。

ワイナリにとっても特別なイベントであると同時に、パーカーにとっても非常に意義深い印象に残る試飲だったようです。こういう試飲には珍しく、ビデオも公開されています。


試飲のレポートも、通常のWine Advocate誌に掲載するものよりも詳しく、その年の気候について詳しく触れると同時に、品種別のブレンド比率や畑の選択なども説明されています。これらを読むだけでも、とても勉強になります(読めるのはWine Advocate誌の読者だけです)。

特に印象的だったのは最初のヴィンテージの1974年。パーカーはWine Advocate創刊以前の1970年代にこのワインを飲み、おいしいがそれほど長熟ではないと評価。1994年の同誌における評価では94点とさほど高くない点でしたが、今回は99点というほぼ満点のスコア。改めてこのワインがカリフォルニアワインに残した軌跡の大きさに気付かされました。

なお、Insigniaのレイティングはこれまで2001年の99点が最高で、100点が付いたことはありませんでした。今回1991年、1997年、2002年に満点が付き、最新号のDominusやSpottswoodeといった、古くからの有名ワイナリに追いつき、追い越した形になりました。

日本ではブルータス誌で「玄人のオーパス・ワン」と書かれたことがあり、マニア向けにはオーパス・ワンと並ぶ人気だったこともあります。そこで、Wine Advocate誌のオーパス・ワンのレイティングと並べてみました。
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オーパス・ワンの方は、リリースころの試飲による評価がほとんどですから、横並びに比較することはできませんが、Insigniaが非常に高い評価を保っているワインであることはよく分かります。

この85年の1万円台ってすごくお買い得なような(状態にもよりますが)。今回の評価は95点です。