タリー(Talley)についてはワイナリーの名前を聞いたことがあっても、案外飲んだことがある人は少ないのではないでしょうか。恐らく、アロヨ・グランデというちょっとマイナーな地域に位置していることが、ついつい見逃してしまう理由なのでしょう。私にしても、もう10年くらい飲んでいない銘柄ではありますが、実はセントラル・コーストの隠れた名門です。

タリーのフラグシップとなる自社畑がリンコンとローズマリー。特にローズマリーは非常に高く評価されています。Wine Advocate誌では2005年から2012年のピノ・ノワールで95点以上が6回、同期間のシャルドネも同じく95点以上が6回となっています。

中でも良ヴィンテージの2012年はピノ・ノワールが98点、シャルドネは95点。ピノ・ノワールについてはWine Advocate誌のジェブ・ダナックが「このヴィンテージのトップの1つ(賭けてもいいが、これまでカリフォルニアで作られたピノの中でもトップの1つだと思う)」としています。ピノ・ノワールで新樽比率が30%、シャルドネでは20%ですから、濃いだけのワインでないことは容易に想像できます。どちらも生産量は400ケース台。多くの入荷は望めないので、購入はお早めに。当然ながら既にワイナリーでも売り切れです。



2007年のピノ・ノワールは95+の評価。