Wine Advocate誌の229号が3月2日(日本は3月3日)に発刊されました。カリフォルニアではソノマ・レポートの第1弾としてソノマ・ヴァレーとソノマ・コーストのあたり(ソノマ・マウンテンやベネット・ヴァレーなどを含む)が取り上げられています。

今回の最大のトピックはレビュアーが変わったこと。これまでのロバート・パーカーに代わって、Wine Advocate誌の編集長であるリサ・ペロッティ・ブラウンが担当になりました。リサは以前は拠点をシンガポールに置いており、編集長でありながら、主要地域を1つも担当していなかったわけですが、米国に拠点を移し、ソノマを担当するようになったようです。

今回、約500本のワインがレビューされていますが、うち約3割が2015年で、6割が2014年。残りがそれ以前のヴィンテージでした。前年のレポートで、パーカーは2014年が2013年と同様の良年だが、どちらかというと2014年がいいと書いていましたが、リサも基本的に同評価です。また2015年は旱魃と開花時期の冷え込みで収穫量が大幅に減り、収穫時期が非常に早くなりました。2014年よりも凝縮感があって、やや重いワインになる傾向があるようです。

高評価のワインを一部紹介すると、キスラー(Kistler)のシャルドネ キュヴェ・キャスリーン(Cuvee Cathleeen)2014年が99点と一番の高得点。同年のキスラー・ヴィンヤードのシャルドネも98+。またキスラーから派生したオキシデンタル(Occidental)のキュヴェ・キャサリン ピノ・ノワールも98+。なお、キュヴェ・キャサリン(Cuvee Catherine)の畑のブドウは2000年代初期に植えられたものですが、カレラ・クローンともう1つ別のいわゆる「スーツケース・クローン」があるそうです。カレラ・クローンはブルゴーニュのロマネ・コンティの畑からと言われているクローンであり、もう1つのクローンも著名な畑から来たもののようです。

2015年のワインではロキオリ(Rochioli)のピノ・ノワール ウエスト・ブロックが98+。デュモル(DuMOL)のピノ・ノワール フィン(Finn)が97-99点。

このほかエレガント派の代表格であるリトライ(Littorai)もチャールズ・ハインツのシャルドネ、トリビチュアリのシャルドネ、ヘイヴンのピノ・ノワールが96点とこれまでの最高点タイの高評価。ヴィンテージは2014年。




このほかレイミー(Ramey)やポール・ホブズ(Paul Hobbs)も高い評価でした。