最近、ワイン・サーチャー(Wine-searcher.com)では品種ごとに同サイト内での検索上位トップ10の記事を掲載しています。評論家の評価ともまた違ったものがあり、(主に)米国の消費者の傾向を表しているとも思われ、なかなか興味深い記事です。

ということで、折りを見ていくつか紹介していこうと思いますが、まずはシャルドネから(The 10 Most Wanted Chardonnays | Wine News & Features)。

1. Leeuwin Estate Art Series Chardonnay, Margaret River
2. Rombauer Vineyards Chardonnay, Carneros
3. Chateau Montelena Chardonnay, Napa Valley
4. Marcassin Estate Chardonnay, Sonoma Coast
5. Gaja Gaia & Rey Chardonnay Langhe, Piedmont
6. Kistler Vineyards Kistler Chardonnay, Sonoma Valley
7. Kongsgaard The Judge Chardonnay, Napa Valley
8. Kongsgaard , Napa Valley
9. Far Niente Winery Estate Chardonnay, Napa Valley
10. Cakebread Cellars Chardonnay, Napa Valley

1位と5位以外は全部カリフォルニアで、やはり米国での検索が圧倒的に多いことが伺えます。

カリフォルニア産で評論家の点数が高いものは4位のマーカッサン、6位のキスラー、7位と8位のコングスガード。

それ以外の4つはロンバウアー、シャトー・モンテリーナ、ファー・ニエンテ、ケイクブレッド。

やはりIPOB的な味わいのものは入っておらず、どちらかというとクラシックなシャルドネが人気があるようです。

中でも、割とコテコテの作りを自認しているロンバウアーが一番人気が高いというのが面白いです。僕的にもロンバウアーのシャルドネ、好きですけどね。頻繁に飲むワインというより、ときどき飲んで、ああやっぱりこういうの美味しいよね、って言う感じです。

モンテリーナはパリ・テイスティングで有名になったワインですが、今でもその影響があるのでしょうか。近年、映画などで取り上げられたからでしょうかね。モンテリーナのシャルドネももちろん美味しいですが、ワイナリーとしてはシャルドネで取り上げられるよりも、カベルネ・ソーヴィニヨンで取り上げてほしいだろうなあと思っているような気がします(ボー・バレットさんは、パリ・テイスティングで1位になって一番よかったのは、収入が増えてカベルネ・ソーヴィニヨンを作れるようになったことだ、と言っていました)。今回のトップ10のカリフォルニアの中では一番エレガント系(マロラクティック発酵なしです)かもしれません。

ちなみに、パリ・テイスティングで1位のシャルドネを作ったマイク・ガーギッチのガーギッチ・ヒルズのシャルドネもすごくいいです。あまり知られていませんが、このワイナリーはすべて自社畑でオーガニックを実践しています。

ファー・ニエンテがトップ10に入っていたのはちょっとびっくりでした。なんとなく「昔の名前」的なイメージを持ってしまっていたので。

ケイクブレッドはレストランで不動の人気をほこるワイン。上位に来るのも納得ですが、実は順位は落ち気味なのだそう。2012年12月はシャルドネの検索でトップだったそうです。