コンステレーション・ブランズがシュレーダー・セラーズを買収した金額をWine Spectatorが報じています(Exclusive: Constellation Paid $60 Million for Napa Cabernet Star Schrader | News | News & Features | Wine Spectator)。

それによると買収額は6000万ドル(約68億円)。また、コンステレーションは現在のところ、シュレーダーの生産量を増やしたり、オペレーション体制を変えたりする予定はないとのことです。

シュレーダーの生産量は2500〜4000ケースとのこと。仮に5万本として1本200ドルで売ったとすると売り上げは1000万ドル程度になります。一方、シュレーダーがベクストファーから購入するブドウの金額は1トン2万ドルとのこと。原料費だけでも100万ドルくらいかかりそうです。シュレーダーから得られる利益だけで買収額の元を取るのはなかなか大変そうです。

記事では、シュレーダーがほとんどのワインをメーリングリストで販売していることから、その有力な顧客リストの活用があるのではないかとしています。

また、将来はブドウをベクストファーのトカロンからコンステレーションが保有するトカロンのブドウに切り替えたり、ワインの醸造にモンダヴィの設備を使うなどの経費削減があるのではないかとしています。

大手メーカーが高品質少量生産のワイナリーを買収したケースとしては1960年代のイングルヌックが想起されますが、そのときはイングルヌックの名の下に、低品質なワインを作ってブランドを毀損する結果になってしまいました。

今回の買収はどういう結末を迎えるのでしょうか。