ナパの黎明期を支えたアンドレ・チェリチェフの子であるディミトリ・チェリチェフが87歳でなくなりました(Death of Esteemed Napa Valley Winemaker Dimitri Tchelistcheff at the age of 87 - Wine Industry Advisor : Wine Industry Advisor)。

ディミトリ
写真はジャーヴィスのサイトから

ディミトリは1930年にパリで生まれ、1936年に渡米、10代から父の手伝いをしていました。早くもブエナビスタでワインメーカーの仕事もしました。UC Davis卒業後は陸軍で日本にもいたとのこと。

軍隊をやめた後、1955年にシュラムスバーグ(Schramsberg)で働き始め、その後ガロで働き、1977年から88年にかけては23ものワイナリーでコンサルタントなどを務めました。顧客の中にはイタリアやメキシコ、イスラエルなども含まれていたとのことですから、「空飛ぶワインメーカー」の先駆けと言えるかもしれません。

1988年にジャーヴィス(Jarvis)にコンサルタントとして加わり、1993年からはワインメーカーに。その後はジャーヴィス一筋で、近年は名誉ワインメーカーとなっていました。

亡くなったのはハワイの自宅。家族に看取られた幸せな最期だったようです。残された奥様の名前は「ひさこ」さんというそうなので、日本にいたときに結婚したのでしょうかね。

記事タイトルはアンドレの子としてしまいましたが、ディミトリ自身、優れた先進的なワインメーカーでした。ご冥福をお祈りします。