さまざまなところに上がっている情報を集約します。これまでのところは以下の2記事を御覧ください。
ナパ、ソノマで山火事による緊急事態宣言発令! 長沢鼎ゆかりの建物も消失!?
ナパ、ソノマの山火事続報、ワイナリー3軒が焼失など

まず、全体の動向から見ると、亡くなった方は2名増えて17人に。ただ、まだ連絡がつかない人が数百人いるので、この数は今後増える可能性が高いです。

ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズのレポートによるとメンバーのうち5つのワイナリーが完全に焼失してしまったか、大幅なダメージを受けたとのこと(具体名は上がっていませんが、1つはこれまでにも報じられているシニョレッロ、もう1つは後述するホワイト・ロックだと思います)。

ナパの収穫は約90%終わっているそうです。ですが、今残っているのはおそらく一番高価なカベルネ・ソーヴィニヨンがほとんどでしょう。10%といえども被害が小さいとは言えなさそうです。煙がついてしまったブドウを醸造するとワインもスモーキーな味わいになってしまいます。日が経てば影響が減るのかどうかが気になるところです。

また、既に収穫が終わっていても、ナパの多くで停電しているため、醸造に影響が出ます。多くのワイナリーが使っているステンレスのタンクは冷やすのに電気が必要であり、さまざまな情報をモニターするのにも必要です。現在はほとんどのワイナリーの機械が電動ですから、停電が回復しないとワインにも影響が出てしまいそうです。

他の情報では1870年にできたナパでも古いワイナリーであるホワイト・ロック・ヴィンヤーズが全焼したと、従業員からの報告があったそうです。写真などはあがっていないようです。

ソノマではガンロック・バンシューからワイナリーは無事との報告がありましたが、家族が住む家は全焼してしまったとのこと。

ニコルソン・ランチは焼けたという噂がありましたが、火に包まれたものの無事だったそうです。メイヨー・ファミリーは自宅が全焼、ワイナリーは無事とのこと。シャトー・セント・ジーンは情報が錯綜していますが、オーナーが、いくつかの建物に被害があることを認めたそうです。

ソノマでは古木の畑にも大きな被害が出たという報告がありますが、具体的にどの畑なのかは分かりません。ワイン・サーチャーの記事には「オールド・ヒル」の名前が出ていましたが、被害は不明です。

メンドシーノではフレイ・ヴィンヤーズのほかオスター・ワイン・セラーズが大きな被害だったそうです。

火事は3日目に突入しましたが、まだまだ鎮火にはほど遠い状況です。
ナパの「アトラス・ファイアー」は42,349エーカーが延焼しており、まだ3%しか鎮火していません。
ソノマでも被害がひどいケンウッドあたりの「ナンズ・ファイアー」は7,626エーカーが延焼。鎮火は2%。
サンタ・ローザ周辺を焼き尽くした「タブズ・ファイアー」は28,000エーカー延焼。鎮火は不明です。

現地からは少し風がおさまったとか、湿度がちょっと上がったとかいう話も出ていますが、こちらも確認はできていません。

避難生活をしている人も相当数いるはずです。
早く元の生活が取り戻せますように。