レーヴェンスウッドのジンファンデル最高峰といえば、ソノマで1852年に植えられた畑のブドウから作る「オールド・ヒル」です。このワインが10月の大火の影響で2017年は作られないことが判明しました。

過去30年以上にわたって作られてきたこのワインですが、畑はバックリン(Bucklin)という家が持っています。10月の山火事で、ソノマのグレン・エレンやケンウッド、ナパのマウント・ヴィーダ―(先日、今年のワインをあきらめたという話を紹介したマヤカマスはここにあります)に大きな被害をもたらしたナンズ・ファイアーで建物2軒が焼けたほか、畑周辺の木も燃え、ソノマで最も古いといわれているジンファンデルの古木も一部焼け焦げてしまいました。

収穫はかなり済んでいましたが、レーヴェンスウッドの親会社であるコンステレーション・ブランズの契約しているブロックはまだ手付かずでした。そのブロックそのものは火にはやられませんでしたが、何日も濃い煙にまかれた状態が続きました。

火事が一段落した後、コンステレーションがブドウを調べたところ、煙の汚染物質がブドウから見つかり、コンステレーションは今年のブドウを購入しないことを決めたそうです。

しわよせがワイナリーではなく、畑の生産者に来るのはなんだかかわいそうです。そういったことに対応する保険もあるそうですが、バックリン家は加入していませんでした(今後は加入する意向だとか)。バックリン家では、自家のワイナリーでこのブドウを使ってみる予定ですが、ワインとして売れるかどうかはわからないとのこと。


ジンファンデル以外のフラッグシップが「アイコン」。いくつかの古木の畑のブドウをブレンドしており、オールド・ヒルも使われています。