先日、SFクロニクルのワインメーカーオブザイヤーを紹介しましたが、同時に発表された注目のワインメーカーを紹介します(2018 Winemakers to Watch: Meet the rising stars poised to change West Coast wine - San Francisco Chronicle)。

先日、ルータム(Lutum)のワインメーカーとして取り上げたギャヴィン・チャナンもかつて選ばれたこの注目のワインメーカー、若手の登竜門的に興味深く、またSFクロニクルの「今っぽさ」が感じられるのも面白いところです。

今回選ばれたのは5人。一人目はアリソン・トンプソン。L.A. Lepianeというワイナリーを持っています。かのシネクアノンで働き、その後4年間パルミナで働きました。そこでイタリア系品種に目覚め、サンタバーバラに自身のワイナリーを立ち上げて、バルベーラやネッビオーロといったイタリア系品種のワインを作っています。また、歌手のピンクのワイナ「Two Wolves」のアシスタント・ワインメーカーも務めています。

二人目はエリン・プーリー。ナパで「Little Frances」というワイナリーをやっています。また、デュモルではコンシューマーに直接ワインを売る部門にいるそうです。

エリンはオーストラリアのシドニー育ち。オーストラリアやカナダ、欧州で修行して、2010年にカリフォルニアに移住しました。実はオーストラリアで素晴らしいワインができるというセミヨンに可能性を見出し、ナパのレイク・カウンティの畑からセミヨンを作っています。

特徴は極端な早摘み。2015年のものなどは10.7%しかアルコール度数がありません。酸味を残すためにはそれくらい早く摘まないといけないとのこと。ステンレスタンクで発酵させた後、早い段階でボトルにいれ、そこから3年間熟成させてから出荷します。

3人目はジェイミー・モトリー。Jaimee Motley Winesというワイナリーをやっています。ウインドギャップ(現在のパックス)で働き、アルノー・ロバーツなどでも働きました。

自身のワイナリーではサンタバーバラのビエンナシードの畑からモンデュースを作っているほか、サンタクルーズのマーティン・レイの畑などからカベルネ・ソーヴィニヨンも作っています。修行したワイナリーがいずれも「ニューカリフォルニア」系でず、カベルネ・ソーヴィニヨンもつくるというのがまた面白いところです。

4人目と5人目は夫婦です。夫のジョン・ハウスは今回唯一の男性。妻は発音がよくわかりませんがKsenijaコスティック・ハウス。オレゴンでOvum Winesというワイナリーをやっています。二人はフロリダで出会い、オレゴンのチュハレムで働いた後、独立してOvum Winesを作りました。オレゴン各地のリースリングでワインを作っています。

日本から入手するのはなかなか難しいワインばかりですが、興味深いですね。