プルミエ・ナパ・ヴァレー・オークションが開催され、落札総額は390万ドルと前年実績を上回りました(America’s Most Prestigious Wine Futures Auction Raises $3.9 Million)。
 プルミエ・ナパ・ヴァレー
過去最高は2016年の500万ドル。以降17年は420万ドル、18年は410万ドル、19年は370万ドルと減少が続いていました。今年は開催直前にナパで新型コロナウイルスの発症が伝えられるといった逆風があったものの、前年を上回りました。

今回出展されたロットの大半は2018年のもの。バッドヴィンテージの少ないカリフォルニアの中でも、非常にコンディションの良かった年と言われています。その辺りも高落札額につながったのかもしれません。

プルミエ・ナパ・ヴァレーはオスピス・ド・ボーヌにインスパイアされて作られた業界向けのバレル・オークション。このオークションのために専用で作られたワインが出展されます。最低60本最高240本と量も決まっています。ワインが実際に出荷されるのは1年半後などとなります。

今回1本あたりの落札額が1番高かったのはラッド・エステート(Rudd Estate)。故レスリー・ラッドに捧げるワインで60本で12万ドル、1本あたり2000ドルで落札されました。

シェーファーも、昨年なくなった創設者のジョン・シェーファーを記念して、ジョンが最初に植えたブロックからのワインを出展。1本あたり1417ドルと2番めの高額でした。

意外と安価で落札されたワインもあります。今年初出展となった「ト・カロン・ヴィンヤード・カンパニー」はアンディ・エリクソンをワインメーカーとして、コンステレーションが満を持して投入するブランド。初リリースのワインは既にワイン・スペクテーターで97点など高い評価を得ていますが、今回のオークションでは1本あたり「たった」700ドルで落札されました。オークションの最後の方で参加者も疲れていたのではないかとのことです。