ピーター・マイケルに6代目のワインメーカーが誕生しました(Peter Michael Winery Appoints Robert Fiore as Winemaker)。昨日セミナーでピーター・マイケルのワインメーカーの話をしたばかりなので、びっくりです。

なんと言ってもピーター・マイケルは、今はマーカッシン(Marcassin)で知られているヘレン・ターリーを「発見」したワイナリーであり、2代目が現在はオーベールでワインを作るマーク・オーベール、3代目が現ペイ(Peay)のヴァネッサ・ウォン、4代目が現モルレ・ファミリーのリュック・モルレ、5代目がその弟のニコラス・モルレとなっています。

これがどれくらいすごいかというと、例えばカリフォルニアで「パーカー100点」を取ったシャルドネは20本強ありますが、その中でコングスガードの3本を除いたすべてが、現もしくは元ピーター・マイケルのワインメーカーによって作られたものです。ピノ・ノワールに至っては「パーカー100点」全6本のすべてが現または元ピーター・マイケルのワインメーカーによるものなのです。

この華麗なる系譜を引き継ぐのがロバート・フィオーレという人。
ロバート・フィオーレ
左がロバート・フィオーレ

この人は地質学の学位を持っているという変わり種。そこからワインに興味を持つようになってUCデーヴィスで醸造学を学びました。

その後はスプリング・マウンテンやアリエッタなどで働き、サンタリタヒルズでは「フィオーレ・ワン・プロジェクト」として、レイモンド・ワンという人とワイナリーをやっています。このほか、近年はコンティニュアムでアソシエイト・ワインメーカーを務めていました。

ピーター・マイケルでの経験がない人をいきなりワインメーカーに据えるというのもなかなか大胆なことです。

歴代ワインメーカーの華麗なる系譜に華を添えるか、要注目です。

なお、モルレ兄弟はコンサルタントとして残るとのことです。