猛威を振るう2020年の山火事で、煙汚染の影響が懸念されています(Winemakers Face Up to Smoke Taint Reality)。

これまでにナパのランボーン(Lamborn)やサマストン(Somerston)などが収穫を完全に諦めたと表明しており、サンタ・クルーズ・マウンテンズのビッグ・ベイズン(Big Basin)もオーナー宅と畑に大きな被害が出ています。また、ナパのサン・スペリー(St. Supery)は自社のダラーハイド(Dollarhide)の畑のブドウのワインを今年は作らないことを決めました。

また、ナパのフープス(Hoopes)は2017年の火事で収穫に煙のダメージを受け、保険の支払いも受けられず、収穫したブドウを廃棄することもままならないという八方塞がりな状況に陥りました。そのとき、たまたまケンタッキー州に行ったのをきっかけとして、ワインではなく蒸留してブランデーにするという方策に出ました。

まだ、そのブランデーは販売されていませんが、今回の火事を受けて、他のワイナリーでもブランデーを作りたければ協力するむねを表明しています。

さまざまな意味で記憶に残るヴィンテージとなる2020年、今後が大過なく進むことを祈りたいと思います。