超充実のカリフォルニア・ヴァーチャル・ツアー2日目
超充実のカリフォルニア・ヴァーチャル・ツアー1日目についで、2日めはナパ・ソノマ以外、具体的にはリヴァモア・ヴァレー、サンタ・バーバラ、パソ・ロブレスのワイナリーを5軒回ります。リアルツアーだったら移動だけで終わってしまう距離です。
ワイナリーはウェンテ(Wente)、メルヴィル(Melville)。ビエン・ナシード(Bien Nacido)とソロモン・ヒル(Solomon Hill)、ダオ(Daou)、ディアバーグ(Dierberg)とスター・レーン(Star Lane)。
まずはウェンテ。ウェンテといえばシャルドネ、シャルドネといえばウェンテ。このワイナリーを出自とする「ウェンテ・クローン」のシャルドネはカリフォルニアの75%を占めるとか。カリフォルニアがシャルドネの名産地になった、その理由の一つがウェンテ・クローンと言っていいでしょう。
説明はワイナリーの第5世代のアリ・ウェンテさん。ウェンテ家はドイツから1880年代にカリフォルニアに渡り、リヴァモアに47エーカーの土地を買ってブドウを植えました。当時のリヴァモアはナパと同じくらいワインが盛んだったそうです。1908年に最初のシャルドネを植え、そこから性質のいいものを選んで新しいシャルドネ作っていったとのこと。ウェンテ・クローンの特徴はマスカット、ストーンフルーツ、グリーンアップルの風味だそうです。
その後1960年にモントレーに1000エーカーの畑を購入し、在合計3000エーカー。サスティナブルなブドウ作りをしていて、ワインはすべて自社ブドウで作っています。
なお、ウェンテ・クローンにもいくつかのバリエーションがあり、クローン4はUCデーヴィスで認証されており、一番メジャー。オールドウェンテはStony Hillで1940年代から植えられ、カーネロスのHydeヴィンヤードで一躍有名になったそうです。
リヴァモアの土壌は小石混じりのロームで、ミネラリティがあるとのこと。昼の気温はナパより高くなりますが、サンフランシスコ・ベイからの強い風のために気温が下がるのも早く、夏の昼間は40℃近くまで上がりますが、夜は10℃を下回るそうです。
モントレーのアロヨセコは涼しく、収穫が10月の終わりになることもあります。じゃがいもくらいの石混じりの砂の土壌。リヴァモアが柑橘系の味わい、アロヨセコがリッチな味わいをくわえるとのこと。
試飲は4種です。
2018 Morning Fog Chardonnay(2300円)
55%ステンレススチールで熟成、ゲヴェルツトラミネールを少量加えることで花の香りを与えているとのこと。
ストーンフルーツ、レモン、白い花、濡れた石、フレッシュな酸
2018 Riva Ranch Chardonnay(3600円)
Morning Fogよりリッチ、ふくよか、パイナップル、さわやかさもあります。
2017 Riva Ranch Pinot Noir(3600円)
いちご、ざくろ、ジャム、ミディアムボディ、酸やや強い、
2017 Wetmore Vineyard Cabernet Sauvignon(3600円)
赤系果実(ザクロ、ラズベリー)、プラム、いちごジャム、甘草、ミディアムボディ、非常にコスパよし、ホワイトペッパー
ウェンテのワインはどれも非常にコスパがいいのが印象的でした。
サンフランシスコ東方のリヴァモアから、一気に南に下り、次はサンタ・リタ・ヒルズのメルヴィルです。オーナーのチャド・メルヴィルが自ら説明してくれました。
サンタ・リタ・ヒルズは世界的に見ても珍しい、海岸線に対して垂直に山脈があるところ。通常は海岸線と平行に山があるので山が海からの冷気をある程度ブロックしてくれますが、ここはまったくブロックせずに直接冷気が入ってきます。そのため「クールではなくコールド」な気候となっており、ブドウ栽培地域の中でも指折りの寒さです。海からの距離は10~15kmで、合計120エーカーの畑を持っています。
この寒さのため、ブドウの木が休息する期間が短いのも特徴です。11月下旬の時点ではまだブドウの樹の枝は戻りの状態です。そして2月半ばにはブドウは目覚めます。ブルゴーニュよりも1か月半くらい早いそうです。このように気温は低いのですが、日照はいいのでブドウは完熟します。
土壌は古い海洋性のもので、珪藻が含まれ白っぽい土です。カルシウムが多く栄養も比較的豊富です。畑のカバークロップはBell Beanなど5種類。畑の中の栄養を吸い取るためにやるところも、栄養を与えるためにやるところもあるが、ここでは栄養与えるためにやっているそうです。
チャド・メルヴィルは土の香りを嗅ぐのが趣味で、世界中どこに行っても畑にいくと土の香りを嗅ぐのだそうです。メルヴィルではインテンスな香りを目指しているとのこと。
ここでの一番の敵は腐敗。ブドウの実の上の葉を落として日当たりをよくすることで防いでいます、ブドウの実は地表から40インチのところに付くようにしています。また、サバの粉末をスプレーしているとか。
試飲は4種類。
2015 Pinot Noir Estate(6500円)
発酵は1.5トンのオープントップファーメンターを使い、樽熟成ではニュートラルなオークだけを使っています。新樽が嫌いなわけではないが自分のワインはできるだけピュアな味にしたいのでニュートラルなものだけを使うとのこと。40%除梗なしです。除梗しないでワインを作る上ではクローンの進化も大きいとのこと。2015年は旱魃最後の年でストレス多かったとのこと。
レッドプラム、ザクロの味わい、ジャム、ドライハーブ、ホワイトペッパー。複雑で滋味があります。
2016 Anna's Block Pinot Noir(9200円)
生産量わずか500ケースのワイン。60%除梗なし。クローンは114が1/3で667が2/3。2016年は旱魃の後でブドウの実が美しくなったとのこと。
とてもきれいなワインで、旨味があり素晴らしく美味しい。ラズベリー、ダークフルーツ、ザクロ、ダークチェリー、紅茶
2015 Syrah Estate(6500円)
ホワイトペッパー、プラム、ドライハーブ、ミディアムボディ、バイオレット
2016 Chardonnay Estate(5200円)
マロラクティック発酵なしで作るワイン
ハーブ、火打ち石、レモン、オレンジ、白い花、酸がしっかりしています
3つ目のワイナリーは、オー・ボン・クリマなどのワインでも知られるビエン・ナシードの畑のオーナーが作るワインです。同じオーナーでソロモン・ヒルという畑もあります。場所はサンタ・マリア・ヴァレー、先程のサンタ・リタ・ヒルズの北側になります。サンタ・バーバラのAVAとして知られていますが、実は一部はサンルイスオビスポにまたがっていて、ビエン・ナシードも一部はサンルイスオビスポです。
メルヴィル同様生育期が長いのが特徴です。2018年は2月8日に早くも芽吹きが始まりましたが2月12日に霜が下りる被害がありました。
ビエン・ナシードではシャルドネは台木を使っておらず、ピノ・ノワールも大部分は台木なしの自根です。シャルドネはウェンテ・クローンが植わっています。台木を使わないシャルドネは酸がしっかりするとのこと。ビエン・ナシードはすぐ脇に急な斜面があり、それで風がブロックされるなど特異な地形になっています。
土壌はソロモンヒルズは砂。ビエンナシードはシェール、ライムストーン+粘土。
2018 Estate Chardonnay(8800円)
徐行しないでプレスして直接樽に入れて発酵させます。100%マロラクティック。シュール・リー12か月
白い花、火打ち石、レモン、オレンジ、上品な酸
2019 Well Born Cuvee Chardonnay(3700円)
青りんご、レモン、パイナップル
2019 Estate Pinot Noir(1万1000円)
6つのブロックのブレンド
ザクロ、レッドプラム、ミディアムボディ、旨味があります
2019 Well Born Cuvee Pinot Noir(4400円)
チェリー、キャンディ、ストロベリー、やわらかく親しみやすい
ランチは今日も絶品です。メインのグリルド・フランク・ステーキにはパクチー風味のソース。ちょっとびっくりしましたがこれがまたおいしい。
午後は北に上がってパソ・ロブレスのダオ(Daou)です。個人的にも大注目のワイナリー。
アデレーダ・ディストリクトAVAはパソ・ロブレスの中でも高級なワインができるところ。ダオは最高2200フィートという高台にあり、粘土石灰岩という土壌で、灌漑なしに育てることができます。気候的にはナパのセント・ヘレナと同じくらい。真夏でも華氏で100°(摂氏38°くらい)を超える日はほとんどありません。ダオの畑は28~56%という急斜面にあり、1エーカーあたり2234本から3360本という密植をしています。
ダオでは「フェノリック」を基準にして醸造を行っているとのこと。そのために、伝統的なテクニックと最新の技術を使っています。
ワインは5種類です。
2019 Discovery Rose(4800円)
ピーチ、グアバ、軽いがおいしい
2019 Discovery Chardonnay(3800円)
30%新樽
パイナップル、ピーチ、グアバ、レモン
2019 Reserve Chardonnay Willow Creek DIstrict(8000円)
ヴァニラ、クレーム・ブリュレ、ピーチ、パイナップル、酸がしっかりしているのでバランスはいい、シルキー
2018 Rserve Cabernet Sauvignon(1万円)
100%フリーランジュース
カシス、ブルーベリー、ドライフルーツ、濃厚パワフル、ちょっとタニック
2017 Estate Soul of a Lion(2万2000円)
100%新樽22か月
100%フリーランジュース
カシス、シルキーなテクスチャ、余韻極めて長い、フルボディ、きめ細かなタンニン、グラファイト
先日のグランド・テイスティングでプラカップで試飲して、じっくり試飲したいと思っていたワインです。シルキーなテクスチャがハーランを彷彿させると思っているのは僕だけでしょうか。正直、パソ・ロブレスでこのレベルのカベルネ・ソーヴィニヨンは飲んだことがなかったので、驚きです。ナパの一流ワインに匹敵するクオリティです。
最後はディアバーグ/スター・レーン
サンタ・バーバラのハッピー・キャニオンはこの地域では一番海から遠いところ。サンタ・リタ・ヒルズとはだいぶ気温が異なり、ここではカベルネ・ソーヴィニヨンも育ちます。
2017 Star Lane Sauvignon Blanc(2700円)
ストーンフルーツ、グレープフルーツ、青りんご、ややしっかりした酸
2016 Star Lane Cabernet Sauvignon(8000円)
カシス、ブルーベリー、ブラックベリー、甘いタンニンが全体を引き締めています
ここのカベルネ・ソーヴィニヨンは自根だそうです。
2016 Dierberg SYrah(5200円)
リッチ、甘草、ブルーベリー、スパイス、20%ホール・クラスターで複雑味があります。天然酵母
2018 Dierberg Chardonnay(6500円)
リッチ、クリーミー、グアバ、パイナップル
2016 Dierberg Pinot Noir(7700円)
ストロベリー、ラズベリー、いちごジャム、スパイス、35%ホール・クラスター
2日間の最後に、ソムリエの方々に印象に残ったワイナリーについて伺いました。
・Hundred Acreはすごみがあった
・Melvilleがすごくよかった。ポテンシャル感じた。シャルドネがすごくよかった。濃縮感があってかみごたえがあった
・LMRはいい意味でアメリカらしくないワイナリーだった
・Sensesは畑ごとの違いがわかりやすい。ソノマ・コーストは熱い
2日間で10ワイナリー。非常に貴重なワインも試飲でき、充実した時間がすごせました。普通に回ったら倍の4日間はかかる行程。充実していましたが、ますますカリフォルニアに行きたくなったのも確かです。2021年にはもっと気軽に行き来できるようになることを祈ります。
また、2日間ワインや料理のサーブなど、サービスいただいたコンラッド東京の方々にも大感謝です。
ワイナリーはウェンテ(Wente)、メルヴィル(Melville)。ビエン・ナシード(Bien Nacido)とソロモン・ヒル(Solomon Hill)、ダオ(Daou)、ディアバーグ(Dierberg)とスター・レーン(Star Lane)。
まずはウェンテ。ウェンテといえばシャルドネ、シャルドネといえばウェンテ。このワイナリーを出自とする「ウェンテ・クローン」のシャルドネはカリフォルニアの75%を占めるとか。カリフォルニアがシャルドネの名産地になった、その理由の一つがウェンテ・クローンと言っていいでしょう。
説明はワイナリーの第5世代のアリ・ウェンテさん。ウェンテ家はドイツから1880年代にカリフォルニアに渡り、リヴァモアに47エーカーの土地を買ってブドウを植えました。当時のリヴァモアはナパと同じくらいワインが盛んだったそうです。1908年に最初のシャルドネを植え、そこから性質のいいものを選んで新しいシャルドネ作っていったとのこと。ウェンテ・クローンの特徴はマスカット、ストーンフルーツ、グリーンアップルの風味だそうです。
その後1960年にモントレーに1000エーカーの畑を購入し、在合計3000エーカー。サスティナブルなブドウ作りをしていて、ワインはすべて自社ブドウで作っています。
なお、ウェンテ・クローンにもいくつかのバリエーションがあり、クローン4はUCデーヴィスで認証されており、一番メジャー。オールドウェンテはStony Hillで1940年代から植えられ、カーネロスのHydeヴィンヤードで一躍有名になったそうです。
リヴァモアの土壌は小石混じりのロームで、ミネラリティがあるとのこと。昼の気温はナパより高くなりますが、サンフランシスコ・ベイからの強い風のために気温が下がるのも早く、夏の昼間は40℃近くまで上がりますが、夜は10℃を下回るそうです。
モントレーのアロヨセコは涼しく、収穫が10月の終わりになることもあります。じゃがいもくらいの石混じりの砂の土壌。リヴァモアが柑橘系の味わい、アロヨセコがリッチな味わいをくわえるとのこと。
試飲は4種です。
2018 Morning Fog Chardonnay(2300円)
55%ステンレススチールで熟成、ゲヴェルツトラミネールを少量加えることで花の香りを与えているとのこと。
ストーンフルーツ、レモン、白い花、濡れた石、フレッシュな酸
2018 Riva Ranch Chardonnay(3600円)
Morning Fogよりリッチ、ふくよか、パイナップル、さわやかさもあります。
2017 Riva Ranch Pinot Noir(3600円)
いちご、ざくろ、ジャム、ミディアムボディ、酸やや強い、
2017 Wetmore Vineyard Cabernet Sauvignon(3600円)
赤系果実(ザクロ、ラズベリー)、プラム、いちごジャム、甘草、ミディアムボディ、非常にコスパよし、ホワイトペッパー
ウェンテのワインはどれも非常にコスパがいいのが印象的でした。
サンフランシスコ東方のリヴァモアから、一気に南に下り、次はサンタ・リタ・ヒルズのメルヴィルです。オーナーのチャド・メルヴィルが自ら説明してくれました。
サンタ・リタ・ヒルズは世界的に見ても珍しい、海岸線に対して垂直に山脈があるところ。通常は海岸線と平行に山があるので山が海からの冷気をある程度ブロックしてくれますが、ここはまったくブロックせずに直接冷気が入ってきます。そのため「クールではなくコールド」な気候となっており、ブドウ栽培地域の中でも指折りの寒さです。海からの距離は10~15kmで、合計120エーカーの畑を持っています。
この寒さのため、ブドウの木が休息する期間が短いのも特徴です。11月下旬の時点ではまだブドウの樹の枝は戻りの状態です。そして2月半ばにはブドウは目覚めます。ブルゴーニュよりも1か月半くらい早いそうです。このように気温は低いのですが、日照はいいのでブドウは完熟します。
土壌は古い海洋性のもので、珪藻が含まれ白っぽい土です。カルシウムが多く栄養も比較的豊富です。畑のカバークロップはBell Beanなど5種類。畑の中の栄養を吸い取るためにやるところも、栄養を与えるためにやるところもあるが、ここでは栄養与えるためにやっているそうです。
チャド・メルヴィルは土の香りを嗅ぐのが趣味で、世界中どこに行っても畑にいくと土の香りを嗅ぐのだそうです。メルヴィルではインテンスな香りを目指しているとのこと。
ここでの一番の敵は腐敗。ブドウの実の上の葉を落として日当たりをよくすることで防いでいます、ブドウの実は地表から40インチのところに付くようにしています。また、サバの粉末をスプレーしているとか。
試飲は4種類。
2015 Pinot Noir Estate(6500円)
発酵は1.5トンのオープントップファーメンターを使い、樽熟成ではニュートラルなオークだけを使っています。新樽が嫌いなわけではないが自分のワインはできるだけピュアな味にしたいのでニュートラルなものだけを使うとのこと。40%除梗なしです。除梗しないでワインを作る上ではクローンの進化も大きいとのこと。2015年は旱魃最後の年でストレス多かったとのこと。
レッドプラム、ザクロの味わい、ジャム、ドライハーブ、ホワイトペッパー。複雑で滋味があります。
2016 Anna's Block Pinot Noir(9200円)
生産量わずか500ケースのワイン。60%除梗なし。クローンは114が1/3で667が2/3。2016年は旱魃の後でブドウの実が美しくなったとのこと。
とてもきれいなワインで、旨味があり素晴らしく美味しい。ラズベリー、ダークフルーツ、ザクロ、ダークチェリー、紅茶
2015 Syrah Estate(6500円)
ホワイトペッパー、プラム、ドライハーブ、ミディアムボディ、バイオレット
2016 Chardonnay Estate(5200円)
マロラクティック発酵なしで作るワイン
ハーブ、火打ち石、レモン、オレンジ、白い花、酸がしっかりしています
3つ目のワイナリーは、オー・ボン・クリマなどのワインでも知られるビエン・ナシードの畑のオーナーが作るワインです。同じオーナーでソロモン・ヒルという畑もあります。場所はサンタ・マリア・ヴァレー、先程のサンタ・リタ・ヒルズの北側になります。サンタ・バーバラのAVAとして知られていますが、実は一部はサンルイスオビスポにまたがっていて、ビエン・ナシードも一部はサンルイスオビスポです。
メルヴィル同様生育期が長いのが特徴です。2018年は2月8日に早くも芽吹きが始まりましたが2月12日に霜が下りる被害がありました。
ビエン・ナシードではシャルドネは台木を使っておらず、ピノ・ノワールも大部分は台木なしの自根です。シャルドネはウェンテ・クローンが植わっています。台木を使わないシャルドネは酸がしっかりするとのこと。ビエン・ナシードはすぐ脇に急な斜面があり、それで風がブロックされるなど特異な地形になっています。
土壌はソロモンヒルズは砂。ビエンナシードはシェール、ライムストーン+粘土。
2018 Estate Chardonnay(8800円)
徐行しないでプレスして直接樽に入れて発酵させます。100%マロラクティック。シュール・リー12か月
白い花、火打ち石、レモン、オレンジ、上品な酸
2019 Well Born Cuvee Chardonnay(3700円)
青りんご、レモン、パイナップル
2019 Estate Pinot Noir(1万1000円)
6つのブロックのブレンド
ザクロ、レッドプラム、ミディアムボディ、旨味があります
2019 Well Born Cuvee Pinot Noir(4400円)
チェリー、キャンディ、ストロベリー、やわらかく親しみやすい
ランチは今日も絶品です。メインのグリルド・フランク・ステーキにはパクチー風味のソース。ちょっとびっくりしましたがこれがまたおいしい。
午後は北に上がってパソ・ロブレスのダオ(Daou)です。個人的にも大注目のワイナリー。
アデレーダ・ディストリクトAVAはパソ・ロブレスの中でも高級なワインができるところ。ダオは最高2200フィートという高台にあり、粘土石灰岩という土壌で、灌漑なしに育てることができます。気候的にはナパのセント・ヘレナと同じくらい。真夏でも華氏で100°(摂氏38°くらい)を超える日はほとんどありません。ダオの畑は28~56%という急斜面にあり、1エーカーあたり2234本から3360本という密植をしています。
ダオでは「フェノリック」を基準にして醸造を行っているとのこと。そのために、伝統的なテクニックと最新の技術を使っています。
ワインは5種類です。
2019 Discovery Rose(4800円)
ピーチ、グアバ、軽いがおいしい
2019 Discovery Chardonnay(3800円)
30%新樽
パイナップル、ピーチ、グアバ、レモン
2019 Reserve Chardonnay Willow Creek DIstrict(8000円)
ヴァニラ、クレーム・ブリュレ、ピーチ、パイナップル、酸がしっかりしているのでバランスはいい、シルキー
2018 Rserve Cabernet Sauvignon(1万円)
100%フリーランジュース
カシス、ブルーベリー、ドライフルーツ、濃厚パワフル、ちょっとタニック
2017 Estate Soul of a Lion(2万2000円)
100%新樽22か月
100%フリーランジュース
カシス、シルキーなテクスチャ、余韻極めて長い、フルボディ、きめ細かなタンニン、グラファイト
先日のグランド・テイスティングでプラカップで試飲して、じっくり試飲したいと思っていたワインです。シルキーなテクスチャがハーランを彷彿させると思っているのは僕だけでしょうか。正直、パソ・ロブレスでこのレベルのカベルネ・ソーヴィニヨンは飲んだことがなかったので、驚きです。ナパの一流ワインに匹敵するクオリティです。
最後はディアバーグ/スター・レーン
サンタ・バーバラのハッピー・キャニオンはこの地域では一番海から遠いところ。サンタ・リタ・ヒルズとはだいぶ気温が異なり、ここではカベルネ・ソーヴィニヨンも育ちます。
2017 Star Lane Sauvignon Blanc(2700円)
ストーンフルーツ、グレープフルーツ、青りんご、ややしっかりした酸
2016 Star Lane Cabernet Sauvignon(8000円)
カシス、ブルーベリー、ブラックベリー、甘いタンニンが全体を引き締めています
ここのカベルネ・ソーヴィニヨンは自根だそうです。
2016 Dierberg SYrah(5200円)
リッチ、甘草、ブルーベリー、スパイス、20%ホール・クラスターで複雑味があります。天然酵母
2018 Dierberg Chardonnay(6500円)
リッチ、クリーミー、グアバ、パイナップル
2016 Dierberg Pinot Noir(7700円)
ストロベリー、ラズベリー、いちごジャム、スパイス、35%ホール・クラスター
2日間の最後に、ソムリエの方々に印象に残ったワイナリーについて伺いました。
・Hundred Acreはすごみがあった
・Melvilleがすごくよかった。ポテンシャル感じた。シャルドネがすごくよかった。濃縮感があってかみごたえがあった
・LMRはいい意味でアメリカらしくないワイナリーだった
・Sensesは畑ごとの違いがわかりやすい。ソノマ・コーストは熱い
2日間で10ワイナリー。非常に貴重なワインも試飲でき、充実した時間がすごせました。普通に回ったら倍の4日間はかかる行程。充実していましたが、ますますカリフォルニアに行きたくなったのも確かです。2021年にはもっと気軽に行き来できるようになることを祈ります。
また、2日間ワインや料理のサーブなど、サービスいただいたコンラッド東京の方々にも大感謝です。