ナパのサスティナブル認証がアップグレード、社会的公正など追加
ナパのサスティナブル認証プログラムは2004年に策定された「Napa Green Land」と「Napa Green Winery」の構成となっていましたが、2022年1月から土地の認証の方が「Napa Green Vineyard」にアップグレードしました。既存の認証を受けているところは新しいプログラムへの移行に1年間の猶予期間があります。
2004年に策定されたプログラムの主眼はナパ・リヴァーの保全や、それに関連して山からの土砂の流出を防ぐところにありました。それに対してNapa Green Vineyardではカーボンフットプリントの削減や、再生農法、そして社会的公正の実現といったところを含むようになりました。より、現在のSDGsの流れに近いものになったとも言えると思います。
オーガニックやビオディナミの農法といったいわゆる自然派のワインは、ワイン自体の味わいに影響するため、消費者にとってもわかりやすいですが、サスティナブルは、例えば農薬の使用は完全に禁じられているわけではないなど、自然派的な見方からは緩かったり不完全だったりに感じられるかもしれません。そのあたりが、サスティナブルのわかりにくさにつながっているかと思っていますが、サスティナブルはSDGsと同様、ワイナリーが社会的に正しい方向に進む道を示しているのだと思います。消費者としても、もっとそこに関心を持って、ワインを選ぶときの判断材料の一つとして使えるようになるのが望ましいのではとも感じています。