布袋ワインズが輸入を始めた「テザー(Tether)」のシャルドネとカベルネ・ソーヴィニヨンを試飲しました。ワインメーカーはアナとマリオのモンティチェリ夫妻。アナはサンテミリオンのシュヴァル・ブランやナパのプリチャード・ヒルにあるブライアント・ファミリーといったトップワイナリーで働き、マリオはイタリアで修行後、フィリップ・メルカのアシスタントやトリンチェロなどで働いた後、自らのブランドを立ち上げました。

すでにスタックハウスというブランドが輸入済みですが、テザーはそれよりちょっと高価格帯になります。

ナパ・ヴァレーAVAのシャルドネとカベルネ・ソーヴィニヨンでどちらもナパ内の複数のサブAVAからブドウを調達してブレンドしています。

シャルドネは、今どき珍しいほど樽感がしっかりあります。100%マロラクティック発酵しておりバターっぽさもしっかり、クリーミーなテクスチャーが印象的です。樽感とバターというとブレッド&バターを思う人が多いと思いますが、ブレッド&バターよりも全体に上質な味わいで果実味もきれい。上手にまとめています。多くの人が思う「ナパのワインってこういう感じだよねえ」というのをストレートに実現した味わい(意外とそういうワインってありません)。

カベルネ・ソーヴィニヨンの方もモダンスタイルできれいに溶け込んだタンニンと果実味の芳醇さが印象的な味わい。ナパの高級カベルネの入門的な感じもあります。

ヴィンテージはどちらも2019年で、シャルドネはジェブ・ダナック92点、ワイン・アドヴォケイト90点。カベルネはどちらも92点となっています。

ちなみにテザーというのはロープでつながっているということ。世界各地で修行した二人ですが、奥底ではいつもナパとつながってきたということを表しています。ラベルに描かれたロープにつながる宇宙飛行士も印象的です。

しあわせワイン倶楽部です。