長かったこの日の最後のプログラム(前回の記事との間にもう二つプログラムがありましたが、後日報告します)は「生産者と受賞レストランディナー」。様々な賞を受賞したレストランに、生産者と行くプログラムです。これも小グループに分かれます。

私のグループはロング・メドウ・ランチ(Long Meadow Ranch)。ランチと名の付く通り、ブドウ畑だけでなく、牧場や果樹、菜園などを兼ね備えたワイナリーです。そしてディナーを取るレストランは「Farmstead」というロング・メドウ・ランチが持っているところ。ミシュラン星付きではないですが、ミシュランのサイトにも掲載されているレストランです。レストランの周りにも菜園があり、そこで取れた野菜などを出しているという地産地消のレストランです。

まずはロング・メドウ・ランチの見学です。ここはラザフォードのヴァレーフロアに畑を持っているほか、マヤカマスの山中にワイナリーや畑があり、メンドシーノのアレキサンダー・ヴァレーにも畑を持っています。


Long Meadow Ranchのワイナリー、案内してくれたのは販売担当のVP、Brad Groperさん

Highway 29からホワイトホール・レーン(Whitehall Lane)という道(この道の入口の近くにホワイトホール・レーン・ワイナリーがあります)を入って山道を上がっていきます。車がすれ違えないような細い道をどんどん上がっていくとロング・メドウ・ランチです。眼下にはセント・ヘレナからラザフォードあたりの景色が広がります。


道に置いてあるのは、かつて大砲として使っていたという金属の筒。それを霜対策のヒーター用に再利用しています。

ワイナリーの建物は漆喰のような壁があります。ここは山をくり抜いたケーブになっているのですが、ケーブを掘ったときに出た土に少量のセメントを混ぜて壁にしています。保温性など高いそうですが、洗うことはできないそうで、出来てから数十年一度も洗っていないとのことでした。

ワイナリー部分はケーブではなく入って左側の建物になります。屋根が高く、温かい空気が下にたまらないようになっています。また、外光を取り入れる工夫があり、照明を使うことはあまりないとのこと。このように一つ一つが省エネを考えて作られています。


珍しいのはワイナリーの中にオリーブオイルを作る設備もあること。敷地内にオリーブの木があることから、オリーブ・オイルを作る設備も導入したのだそう。


一通りワイナリーを見学したらいよいよFarmsteadのレストランです。ここでもまず菜園などレストランの周りを一周してみました。



レストランでは前菜などをいろいろ取って最後にメインを食べる形。


写真残っていないものもいろいろありますが、特筆したいのがアスパラガス。今回シーズンでもありアスパラガスは何度も食べましたが、ここのアスパラガスが一番でした。美味しい。

アーティチョークを久しぶりに食べられたのも嬉しかったです。

メインはポークチョップを頼みましたが、400gくらいありそうなボリュームにびっくりしました。味も良かったです。

デザートにはベニエを頼みました。これはニューオーリンズで食べられている揚げドーナツのようなもの。以前フードトラックの映画で見て美味しそうと思っていたのでした。

ワインはナパのものだけでなくアンダーソン・ヴァレーのブドウを使ったものも含めてロング・メドウ・ランチのワインをいただきました。ピノ・ノワールのロゼはフレッシュでなかなか美味しかったです。ピノ・ノワールの赤などアンダーソン・ヴァレーのワインはよかったです。





もちろんナパのワインも良かった。ロング・メドウ・ランチのワインは単体で飲んで美味しいというよりも食事に寄り添うワイン。特にここのレストランの料理とはさすがに相性が良かったです。

もりだくさんなプログラムですが、気がついたら残り1日、ちょっと寂しいような気もしてきました。