2023年春に、ナパのロンバウアーがついにピノ・ノワールを発売しました(Why Rombauer Vineyards Traveled To Monterey To Source Grapes For Its New Pinot Noir)。それにまつわる記事がFotbesに出ていたので内容を紹介します。

ついに、というのはロンバウアーといえば有名なのはシャルドネであり、シャルドネを作るワイナリーは合わせてピノ・ノワールを作ることも多いからです。

ロンバウアーはナパの一番南にあって冷涼なカーネロス地区にシャルドネの畑を数多く持っています。しかし、ピノ・ノワールはそれらの畑ではなく、南に3時間ほども離れたモントレーのサンタ・ルシア・ハイランズから調達しています。

ロンバウアーはピノ・ノワールを作り始めるにあたって北はオレゴンから南はサンタ・バーバラまで探して歩きました、その中でロンバウアーの顧客の反応が一番よかったのがサンタ・ルシア・ハイランズでした。

ピノ・ノワールを作り始めるにあたり、コンサルタントを依頼しました。シドゥーリ(現在はジャクソン・ファミリー傘下)のワインメーカーとしてピノ・ノワールで一世を風靡したワインメーカーです。彼のつてもあり、サンタ・ルシア・ハイランズの中でも人気の高いGarys'、Sierra Mar、Rosella's、SoberanesのGary Franscioni家が管理する4つの畑のブドウ、さらにSirra Marのすぐ近くにあるLemoravoの畑のブドウを使っています。

ブドウは夜のうちに収穫し、朝早くナパのワイナリーに運びこまれます。そこで選果をした後、醸造に移ります。ちなみにロンバウアーはカーネロスに白ワイン専用のワイナリー、シエラフットヒルズにジンファンデルなどのワイナリーも持っています。

冒頭に戻って、なぜカーネロスに多くの畑を持ちながらそこでピノを作らないのかということですが、ロンバウアーにとってはシャルドネが何よりも重要な品種になっています。それだけにカーネロスの畑はシャルドネに専心したいということです。