ナパヴァレーのサステナビリティ認証プログラム「Napa Green」が合成除草剤の使用を完全に禁止する意向を発表しました。
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代表的な除草剤として広く使われているのがモンサント社の「ラウンドアップ」。その成分であるグリホサートはリンパ腫などの発がん性を持つという説があります。現状では、その確固たる証拠はなく、発がん性物質を含むといった表示なしに一般的に使用が許可されていますが、議論や訴訟などが続いているところです。

米国における調査によると、大人の80%、子どもの87%の尿からグリホサートの痕跡が検出されたとのことで、それだけ広く使われている薬剤です。

今回、Napa Greenはラウンドアップの使用を2026年までに、その他の合成除草剤の使用を2028年までに禁止することをプログラムに盛り込む予定です。

除草剤を使用しない場合、物理的に草を刈ったり、トラクターで耕したり、羊などに食べてもらうなど、別の対策が必要になりますが、騒音や二酸化炭素の排出増につながり、コストも増加します。40年以上前から除草剤の使用を止めているという著名な栽培家フィル・コトゥーリによると、除草剤を使用しないことによるコスト増は1エーカーあたり800ドル程度になるとのことです。

プログラムに除草剤禁止を盛り込むことで、認証から離れる生産者が出てくる可能性もありますが、ナパは世界をリードする立場であるとの認識から禁止に踏み込む意向です。