ナパヴァレーのすぐ東にあるサスーン・ヴァレー(Suisun Valley)で日本人が営むワイナリー「サンセット・セラーズ(Sunset Cellars)」。そのリリース・パーティが渋谷で開かれ、お招きいただいて楽しんできました。

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サンセット・セラーズ・オーナーの4人。左からきょろさん、はとねさん、Fahさん(ワインメーカー)、Mioさん。

サンセット・セラーズではメーリング・リストのメンバーを「ツタ主」と呼んでおり、四半期ごとに3本のワインを買うことを条件に、畑のバルベーラの茎40㎝分(ブドウ1房分)を占有できるという形になっています。今回のパーティもこのツタ主を対象にしたものでした。




ワインはこの写真のほかに、委託醸造の形で作ったソーヴィニヨン・ムスケのワイン(香りとうまみがすごい)とか、アシルティコで作ったオレンジワイン、カリフォルニアでわずか6エーカーしか存在していないシャルボノのワインなど、ユニークなものもありました。ちなみにアシルティコは某有名ワイナリーがサスーン・ヴァレーで実験的に栽培しているものだそうです。

個人的にはこの日のナンバーワンはテルデスキのジンファンデル、2番目はロシアンリバー・ヴァレーのピノ・ノワールでした。テルデスキはソノマのドライ・クリーク・ヴァレーを代表するようなジンファンデルの古木の畑で、ベッドロックなどジンファンデルの大御所ワイナリーが最高と評する畑の一つです。もちろん、簡単にブドウを入手できるような畑ではないのですが、あるワイナリーの収穫後に残ったブドウを使っているそうです。摘み取られなかったブドウなので、房が小さかったりするわけですが、それがかえって均等な熟成になっていたりするのが面白いところです。このジンファンデルは、赤果実に黒果実が混ざった風味、スパイスもあり、なにより酸がきれいでバランスがいい。エレガントと呼んでもいいジンファンデルで素晴らしかったです。

ピノ・ノワールもやはり他のワイナリーの収穫後のブドウをわけてもらっているそうですが、ロシアンリバー・ヴァレーらしい果実の芳醇さときれいな酸があります。少しスパイシーさもありうまいです。

ワイナリーのサイトはこちら
SUNSET CELLARS (サンセット・セラーズ) - カリフォルニアのマイクロ・ファミリー・ワイナリー
ツタ主についてはこちら
Vine Owner's Club

今後は日本でのこういったイベントも積極的にやっていきたいとのことです。作っているワインも面白く、作り手との距離が近いワイナリーなので、ツタ主になるといろいろ楽しめると思います。


ペアリングの料理もいろいろあって、楽しかったです。