Maboroshi Wine Estatesの私市(きさいち)友宏さんの記事がJapan Timesに載っていました。今に至るまでを振り返っています。
"When Tomohiro Kisaichi told his friends and family he wanted to abandon his cozy life in Japan and move abroad to become a winemaker, they thought he was crazy."

Vintner comes home triumphant | The Japan Times Online

時系列的に追っていくと,奥さんのRebeccaさんは交換留学生として大阪に来て,そこで私市さんと知り合い,卒業直後に結婚。一女をもうけます。私市さんの両親が営む酒屋で働くものの,1991年,娘さんが4歳のときにワイン作りがしたいとフランスに渡ります。

ブルゴーニュで手当たり次第に,働き口を捜したところ,Gevrey-ChambertinのDomaine Armand Rousesauで職を得ます。そこでワイン作りを学ぶものの,天候やフランス人の外国人に対する扱いに不満を感じ,1992年にはSonomaに移り,UC Davisのワイン作りの学科に二人で入学します。一年後に学位を得てHealdsburgのMichel-Schlumbergerに雇われます。

この間,Rebeccaさんはブドウ栽培の方に興味を持つようになり,現在はMaboroshi Wine Estatesの畑のブドウを見ているほか,SL(Simon Levi) Cellarsのワインメーカーも勤めます。Rebeccaさんによると,友宏さんとはワイン作りのスタイルが大きく違うとのこと。ただし,テイストの基本部分は一致しているので一緒に進んで行けるようです。今ではお子さんは二人(19歳と11歳)になり,両親の手伝いをしてくれるそうです。

私市さんご夫妻は今月末に一時帰国。三軒茶屋の「のみ山」さんではワインメーカーズ・ディナーが開かれます。7名限定ということなのでご興味があるかたは早めに(といっても既に木曜日ですが)連絡してみてください。